無料ブログはココログ

« 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(6) | トップページ | 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(7) »

2010年9月26日 (日)

Klaus Schulze 「Timewind」

957 クラウス・シュルツというシンセサイザー奏者。間違ってゲンダイ音楽の音楽家にもカテゴライズされることもあり、70年代に流行ったドイツのプログレッシブ・ロック・グループ、タンジェリン・ドリームの元メンバーといっても、よほどのマニアではないと分らないでしょう。

クラシック音楽が好きな人ならば、あえて言えばシェーンベルクの「浄夜」の弦楽合奏版やワーグナーの「ジークフリートの葬送行進曲」のようなオーケストラ曲のような響きのイメージに似ていると言えなくもないです。ただし、シンセサイザーなので、オーケストラとは響きの質が違います。

風鳴りを模した音で始まりますが、基本的には持続音、あるいはロックに特徴的なリフと呼ばれる短い節で何重にも、繰り返し重ねられ、表れあるいは消えるということの繰り返しです。持続音や節ともいえないほどの短いリフレインが点々と出ては消え、と積み重ねられるので、メロディというようなものがないです。

しかし、沢山の要素が重ねられるため、響きとしては複雑で分厚いものとなり、これが延々と続きながら(多くが30分近い長さです。)、分厚さがだんだんの募っていくことに伴って、音量がじわじわと大きくなっていきます。それはあたかも響きの場がひろがり、その響きの世界に囲まれ、中に惹きいれられるような感覚にとらわれます。ここで、聴き手が感じるのはクラシック音楽の後期ロマン派のような超ロマンチックな響きの世界です。

« 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(6) | トップページ | 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(7) »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Klaus Schulze 「Timewind」:

« 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(6) | トップページ | 楠木建「ストーリーとしての競争戦略」(7) »