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2010年11月18日 (木)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙2008」(5)

保険

我々がビジネスを始めた1967年以来保険グループはバークシャーの成長を支えてきました。この幸せな結果は業界の一般的な繁栄によるものでありません。2007年までの25年間、保険業の自己資本に対する収益率の平均は、フォーチュン500社の14.0%に比べて8.5%です。明らかに、我がCEOには追い風が吹きませんでした。それでも、これらのマネージャーは、最初からできると思わなかったチャーリーや私よりも、有能でした。なぜ、私が彼らを愛しているか?

ガイコ社のトニー・ナイスリー、18歳でガイコに入社して以来、現在で48年めになる、は引受業務の規律を守りながら、市場シェアを上げ続けました。彼がCEOに就任した1993年、ガイコは自動車保険市場の2.0%のシェアしかありませんでした。これは長期停滞のレベルです。現在では、2007年の7.2%からアップして7.7%になりました。

新たな保険の獲得と、既存の保険の更新を進めるの両面作戦によって、ガイコは自動車保険業界の第3位に地位を得ました。1995年にバークシャーが買収したときは、ガイコは第7位でした。現在はステイトファームとオールステイトの2社だけを追いかけています。

ガイコが成長したのは、ドライバーにとってお金を節約できるからです。だれも、進んで自動車保険に入ろうとするほど好んでいるわけではありません。しかし、実際に運転するのは大好きです。それで、かれらは第1級のサービスで最も低いコストの保険を探します。効率は低コストの鍵です。そして、トニーはこの分野のスペシャリストです。5年前には従業員1人当たりの取り扱い件数は299件でした。2008年には439となり、生産性は大きく向上しました。

トニーと私は、ガイコの現在の状況を見ていると、ヌーディスト・キャンプにいる2匹の腹を空かせた蚊のような気分になります。血がたっぷりあるターゲットは至る所にいます。最初に、最も重要な新型の我々の自動車保険は、今、大当たりです。アメリカ人は、これまで以上にお金の節約に躍起になっています。それで、ガイコに群がるのです。2009年の1月には月間の保険契約者の増加の記録を大差で塗り替えました。この記録は、最近の28日間のものです。このまま押せ押せでいけば、2月はさらに記録が伸びることは明らかです。

これ以外にも、我々の保険は関連する線を辿って広がっています。昨年、我々のオートバイ向けの保険は23.4%増加し、市場シェアはおよそ6%から7%を越えるところまで増えました。ベースは未だ小さいものですが、RVとATVの保険もまた、急速に伸びています。そして、ついに、我々は最近、商用車の保険を始めました。この市場は大きく、

ガイコは何百万人ものアメリカ人の経費を削減しました。ガイコのホームページにいってみましょう、  に電話してみましょう、そして、ガイコがあなたの経費の節約になるか見てみましょう。

ゼネラル・リー、我々の大きな国際的な再保険会社、は2008年を顕著な年にしました。以前、この会社は深刻な問題を抱えていました。我々が1998年の後半に買収したときには、このことには全く気がつきませんでした。2001年、ジョー・ブランドンがパートナーであるテッド・モントロスの協力によりCEOを引き継いだとき、ゼネラル・リーの文化はいっそう悪化しました。引受業務、予約、経費において規律が失われたことが明らかになったのです。ジョーとタッドが管理を引き継いだ後、これらの問題は決定的に解決され、正常化しました。今日、ゼネラル・リーはその輝きを取り戻しました。昨春、ジョーは引退し、タッドがCEOに就任しました。チャーリーと私は、ジョーがゼネラル・リーを立て直したことに深く感謝し、タッドのもとで同社の未来が良い方向にあることを確信しています。

再保険は、時には50年を越える長期間の契約をする事業です。過去1年間、クライアントは重要な原則を再認識することとなりました。契約はそれを行う人や機関以上ではないということです。それは、ゼネラル・リーが優れているところです。AAAの格付けの会社に支持される唯一の再保険会社です。ベン・フランクリンは嘗て言いました。「空の袋がまっすぐに立っていることは難しい」それは、ゼネラル・リーのクライアントには心配なことではありません。

我々の3番目の大きな保険事業は、アジッド・ジェインの再保険部門です。スタンフォードに本部を置いて、わずか31人の従業員で行っています。これは、世界で最も注目すべき(特徴づけにくいが、賞賛しやすい)企業のひとつかもしれません。

年々、アジッドのビジネスは変わります。そのビジネスの特徴は、取引の規模の途方もない大きさ、実行の信じられないほどの速さ、他社なら頭を抱えるような困難な案件も引き受けることです。保険をかけるのに、巨大で普通でないリスクがあるとき、アジッド社に声がかかるのです。

アジッドは1986年にバークシャーにやって来ました。すぐに、私は我々が並外れた才能を得たことを悟りました。それで、私はニューデリーの彼の両親に手紙を書いて、家族の中で他に彼のような人間がいるか尋ねてみました。もちろん、私は手紙を書く前に、その回答は分かっていたのですが、アジッドのような人間は他にいないと。

我々の小さな保険事業は「ビッグ・スリー」とは別の顕著な独自の道を歩み、否定的に捉えられるコストから我々に定期的にフロート資金を供給しています。我々は「他の予備」として下表の結果を得ました。これについて、これらの個々の保険会社と議論はしません。しかし、チャーリーと私はそれぞれの保険会社に感謝しています。

ここに、我々の保険事業の4本柱の記録があります。その引受業務による利益は、2007年に彼らがしてくれたように、昨年もバークシャーにコストをかけずに資金を提供してくれました。そして、その2年間、我々の引受業務の収益性は製造部門のそれを大幅に上回りました。もちろん、我々は保険事業によってすばらしい業績をあげることもあります。しかし、全体として、保険引受業務からは平均して利益を得つづけたいと思っています。もし、そうであるならば、我々は不確かな将来にそなえて、かなりの額の自由な資金を蓄えています。

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