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2010年11月13日 (土)

チェン・ピ=シェン「バッハのゴルドベルク変奏曲」

Chen まず、冒頭のアリアのフレージングとアクセントの置き方がユニークなので、グールドの録音に慣れた耳には、違うメロディのようです。今まで聴いてきた何人もの演奏は、ゴルドベルク変奏曲を素材として解釈をするとか、たとえばグールドのようにメリハリをつけるとか、ピーター・ゼルキンのように陰影を加えるとか、あるいは装飾の付け方でもそれぞれに、というように、それぞれの世界を展開しています。しかし、この演奏はストレート一本という印象です。

まさに冒頭のアリアは装飾とか解釈のような細工を一切しないと宣言しているかのようです。その後の変奏に移っても、変奏ごとにテンポに変化をつけてということはあまり感じられません。それと、ピアノの音の力強さというのか、ひとつひとつの音の自体の存在感を強く感じます。例えば、グールドの演奏のような作品の構造というのか骨組みがあって、音はそれを構成する素材というようなものでなく、音が自立した感じです。バロック音楽というよりも、新古典主義のクラシック音楽、たとえば、プロコフィエフの音楽のような感じです。強く感じるのは力強さ。

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