無料ブログはココログ

« 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(1) | トップページ | 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(2) »

2010年11月28日 (日)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2009(8)

投資

下で、我々は年末現在の10億ドル以上の市場価格をつけていた一般の株式投資を示しています。

その上、我々は211億ドルの費用と260億ドルの繰越価格があるダウケミカル、ジェネラル・エクトリック、ゴールドマンサックス、スイスのReとリグレイの非売買の証券でポジションを持っています。我々は、この18ヶ月でこれら5つのポジションを購入しました。これらが我々に提供する重要な資産の可能性を傍らにおいても、これらの株式は我々に毎年21億ドルもの配当による利益を届けてくれます。最終的に、我々は年末でBNSFの76,777,029株の株主(22.5%)になりました。我々は1株当たり85.78ドルで購入しましたが、その後会社全部の購入において一緒になりました。

2009年の我々の最大の売上は、コノコフィリップス、ムーディーズ、フロクター&ギャンブル、そしてジョンソン&ジョンソンによるもの(我々は年初にポジションを作り、後で売却しました。)でした。チャーリーと私は、これらの株式すべてが、将来、より高い値で取引されると信じています。我々は2009年に、ダウとスイスのReの購入のために、現金をもとめて、このうちいくらかの株式の売却を早めました。そして、残りは年内にBNSFの購入のために売却しました。

我々は、昨年、社債や地方債の市場が米国債に比べて途方もなく価格が暴落し、普通でない状態であると説明しました。我々は、何件かの債権の購入により、その言明を裏付けましたが、もっと多く買っておくべきでした。絶好の機会は、まれに来ます。金が雨のように降り注いで来るときには、指貫などではなく、バケツを差し出すだけでいいのです。

我々は、443億ドルの現金を保有して2008年を迎え、以来170億ドルの営業利益を得ました。それでも、2009年末には、我々の現金は、BNSF買収のための80億ドルを含めて、306億ドルまで落ち込みました。我々は、この混沌とした2年間、多くの現金を運用に回してきました。それは、投資家には理想的な期間で、おそれの風潮は投資家にとって親友なのです。解説者が上向きだと言っているときしか投資しないような人々は、結局、意味のない安心に高い代償を支払っているのです。結局、投資で重要なことは、株式市場でのその小さな一部を購入することを通して、企業に資金を提供することです。そして、10年か20年後までその企業が成功して収益を得るのです。

昨年、私は、デリバティブについて広範囲に説明しました。それからというもの、私は論争と誤解の対象となってしまいました。その議論については、www.berkshirehathaway.comをご覧下さい。

我々は、以来、ポジションをほんの少し変えました。いくつかのクレジットを失いました。我々の資産にかけられた契約の10%は条件が変わりました。満期を短くし、これに伴って満期の金額は具体的に減少しました。このような変化で、現金の持ち手は変わりませんでした。

昨年の議論のうち、何点かは繰り返す価値があります。

(1)      確実なものとは言えませんが、投資収益が我々に提供されるフロートの莫大な総額が帳簿の計上から除外された場合ですら、私は一生を通じて我々に利益を供給するという契約を考えます。我々のデリバティブ・フロートは、私が、さきほど説明しました保険フロートの620億ドルには含まれていませんが、年末には約63億ドルになりました。

(2)      一握りの我々の契約だけが、どんな状況においても担保を明らかにすることを要求します。昨年、株式と金融市場のポイントが最低となった際に、我々のポスティング要件は、我々の所有するフロートに関連するデリバティブのわずかな部分ですが、17億ドルでした。我々が担保を明らかにし、それに加わった場合、我々の提供した証券は我々の口座に設けたお金を入金しつづけています。

(3)      最終的に、皆さんはこれらの契約における繰越価値、我々の四半期報告の利益には莫大な影響があるが、現金や固定資産には影響を及ぼさない、の大きな変動を予想することになります。それは、たしかに2009年の事情を適当と考えました。昨年の我々の年次報告での利益の一部であったデリバティブ価格からの税引前利益をここに示しました。

我々が説明したように、これらの激しい変動は、チャーリーも私も喜ばせることはありませんでしたが、苦しめることもありませんでした。皆さんに報告する際に、我々の事業の収益を明確に分かるようにするために、我々が認識する投資の収益と損失のような数字を切り分けています。我々は、うれしいことに、デリバティブ契約をいくつか保有しています。これまで、われわれは、それらから提供されるフロートから、かなりの利益を得ることができました。我々は、生涯に渡って、この契約からさらなる投資収入を稼ぐと思っています。

我々はチャーリーや私が適正な価格がついていないと思うデリバティブ契約に長く投資しています。ちょうど、適正な価格がついていない株式や債権に投資しようとするように。本当に、我々は、1998年初頭に、そのような契約を保有していることを、最初に皆さんに報告しました。これらの契約がレバレッジをかけたり相手のリスクが極端であるとき、デリバティブが関係者や社会にもたらす危険性、我々がダイナマイトにもなりうると長い間警告してきた、が現実に起こるのです。バークシャーでは、そのようなことは起こっていませんし、起こすこともないでしょう。

そのような問題から、バークシャーを遠ざけるのは、私の仕事です。チャーリーと私はCEOがリスクコントロールを他人任せにしてはならないと思っています。それは、とても重要なことなのです。バーシャーで、私は、ミッドアメリカンやゼネラル・リーにおける小さな売却契約のような、2~3の子会社が取引の関連で行う契約を除いて、帳簿上のすべてのデリバティブ契約を締結し、監視しています。バークシャーがトラブルに巻き込まれるようにことになれば、それは私の責任です。リスク管理委員会やCROの誤った判断によるものではないのです。

私の意見では、CEOがリスク・コントロールに対する全責任を負うと主張しないのならば、巨大な金融機関の取締役会は怠慢なのです。その仕事を取り扱うことができないのならば、他の職を探してもらう他ありません。そして、もし彼がしくじることになったら、そこに資金や保証の面で介入することを要求される政府にとってもそうですが、彼と彼の取締役会の財政的な結果は厳しいものにならなければなりません。

我が国のいくつかの最大規模の金融機関で運用をやりそこなったのは、株主ではありません。それでも、彼らは負担を担いました。多くの場合、持株の90%かそれ以上が、その失敗でなくなってしまったのです。かれらは、この2年間の4つの最大の財政的な失敗で5000億ドル以上をまとめて失いました。これらの株主が“救済された”などと言う事は、言葉の嘲笑です。

しかし、倒産した会社のCEOと取締役は無傷でした。彼らの財産は彼らが防ぎきれなかった災厄によって減少したかもしれませんが、未だ沢山の残高が残っているはずです。これらのようなCEOや取締役たち姿勢は変える必要があります。彼らの機関と国が、彼らの無謀さによって害を及ぼされるのならば、彼らは高い代償を払わなければなりません。それは、彼らが損害を与えた会社によっても、また、保険によっても還付可能性のないものです。多くの場合、CEOや取締役は、長い間、特大の財政的な“にんじん”から利益を得てきました。いくつかの重要な“(にんじん)スティック”が、現在にように彼らの雇用の(呼び水)のひとつなのです。

« 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(1) | トップページ | 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(2) »

バフェットの手紙」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2009(8):

« 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(1) | トップページ | 小林敏明「廣松渉─近代の超克」(2) »