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2011年3月10日 (木)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2010(7)

最後に、我々は一群のより小規模な会社を所有しており、そのほとんどは保険業界であまり他人がやらないような分野を専門としています。全体として、それらは一貫して利益をもたらし、下の表(表は省略します)が示すように、それらが我々に提供するフロートは相当なものです。チャーリーと私は、これらの会社とマネージャーたちを大事にしています。

製造、サービス、小売り事業

バークシャーのこの部分の活動はウォーターフロントをカバーします。しかし、全グループのおおまかな貸借対照表と収支報告書を見ましょう。(表は省略します)

会社の、このグループはキャンディからジェット機まで及ぶ製品を売ります。このビジネスのいくつかは、レバレッジの利かない無形資産によって量られ、税引き後で25%から100%以上という素晴らしい結果を残しています。他の事業は12~20%のリターンを生み出していす。残念ながら、2~3は乏しい収益しか上げておらず、これらは私の資本配分の仕事で犯した重大な誤りです。私が買収したビジネスの競争力かそのビジネスの産業の将来の経済状態に対する判断を誤ったことが、この過ちの原因です。私は買収しようとするときには、10年先、20年先を見ようとしますが、時には視力が鈍ることがあります。

このセクションの会社の大部分は、昨年、収益を向上させました。そして、4社は記録を作りました。それでは、最初にそり記録破りから見ていきましょう。

     TTIは、我々の電子部品ディストリビュータで、2008年に記録した最高値を21%上回る売上げを達成し、初期の最高値を58%上回る税引き前利益を上げました。販売の増加は3つの大陸にわたり、北アメリカで16%、ヨーロッパで26%、アジアで50%の増加となりました。TTIが提供する何千もの製品は、1ドル未満で売られる月並みなものです。TTIの魔法のようなすばらしいパフォーマンスは、CEOであるポール・アンドルーと彼の同僚たちによって作り出されたものです。

     フォレスト・リバーは、我々のRVとボートのメーカーで、ほぼ20億ドルの記録的売り上げと、同様の収益を記録しました。フォレスト・リバーには82の工場があり、私は未だそのうち1つしか(あるいは、さらに言えば本社しか)訪問していません。その必要がないからです。CEOであるピート・リグルは素晴らしい活動をしています。年次総会に製品を見に来てほしいと思います。そして、できれば、1つ買ってほしいとも。

     CTBは農機具会社で、再び収益の記録を作りました。私は2008年の年次報告で、皆さんにCEOのビック・マンチネッリのことをお話ししました。彼はずっと好調です。バークシャーは、2002年にCTBに1億4千万ドル払いました。それ以来、我々は1億6千万ドルの配当と4千万ドルの負債の返済を受けています。昨年、CTBは税引き前で1億600万ドルの利益を上げました。生産性向上は、この増加の多くをもたらしました。我々がCTBを買収したとき、従業員1人当たりの売上は189,365ドルでしたが、現在では405,878ドルになっています。

     皆さんは靴を信頼していますか。HHブラウンはジム・アイスラーによって運営されるよく知られたブランドで、売上と収益で新記録を達成しました。(我々の年次総会で1,110足の靴を売り上げました)ジムは主要産業の変化に見事に適応しました。彼の仕事は、フランク・ルーニーという89歳の素晴らしいビジネス・マンであり、ゴルフコースで賭けをするような危険な人物に監督されていることにも言及しなくてはなりません。

このセクターで年々行われている改善についてネットジェッツに特筆すべき話があります。私は、この会社でのデイブ・ソコルの業績と幅広さを誇張はできません。彼はジェット機の分割所有を進めました。ネットジェッツは長年事業での成功を続けており、2010年のシェアは最も近い競争相手の5倍を持っています。我々の圧倒的なリーダー・シップは、パイロット、整備士とサービス要員の素晴らしいチームから生まれます。この乗務員は定期的な調査で顧客満足について、2010年の仕事で再び最高記録を達成しました。

たとえ、ネットジェッツが顧客満足で勝者だったとしても、我々の財政的な結果は1998年の買収以来失敗でした。2009年までの11年の間、ネットジェッツは合計で1億5千7百万ドルの税引き前損失を報告しています。これは、ネットジェッツの借入経費がバークシャーの信用の自由な使用による大きな補助により、ここまで控えめな数字に抑えられました。ネットジェッツが単独で事業をやっていれば、損失は数年で数億円になっていたでしょう。

我々は、現在、バークシャーの保証に対する適切な料金を請求しています。この料金は2010年には3800万ドルになりましたが、ネットジェッツは2010年には2009年から9億1800万ドル上振れさせて、税引き前で2億700万ドル稼ぎました。デイブは迅速な経営のリストラ及び購買と経費の合理化により現金の大量流出を抑え、バークシャーの唯一主要なビジネス上の問題を堅実で利益の上がる体制に変えました。

一方で、デイブは安全性とサービスに関するネットジェッツが業界をリードする評判は維持しました。多くの重要な方法では、我々のトレーニングと事業の基準はFAAによって要求されているものよりもかなり厳しいものです。最高級の質を保つためには正しいことです。しかも、私には、この方針を擁護する個人的な理由があります。私と家族はネットジェッツを5,000時間以上(1日24時間で7か月間ぶっ続けで飛行し続けるに等しい時間です)利用しており、将来はさらに数千時間利用することになるでしょう。私と家族は特例を受けず、少なくとも100機の飛行機と300人の乗務員の組み合わせを経験しました。飛行機や乗務員がどんなであっても、私たちはそれぞれの個人飛行で最も訓練されたパイロットと飛行していることを知っています。

我々の製造、サービス、小売り事業での最大の稼ぎ手は130のビジネスの集合体であるマーモンです。我々はプリカー家からこの会社の17%の株式を取得予定で、これを実行した場合80%まで持ち株を増やすことになります。そのコストはおよそ15億ドルです。我々は、さらに2013年か2014年にフリッカー家が選んだ日に、残りの持ち株を購入します。フランク・パトックはマーモンをすばらしく経営しており、我々は100%所有することを楽しみにしています。

マーモンの次に、この部門の2社の大きな稼ぎ手はイスカルとマクレーンです。両社とも素晴らしい年を過ごしました。2010年にグレーディー・ロジェのマクレーンは食品、タバコ、キャンディと雑貨の卸売業者として320億ドルの活動を補足するためにワインと蒸留酒の卸売に参入しました。ジョージアとノース・カロライナの事業会社であるエンパイヤ・ディストリビューターを買収する際に、我々は活動的なCEOであるデビッド・カーンと協力しました。デビッドは地理的に拡大しようとしている我々の努力をリードしています。年末までに、彼は最初に、テネシー州のホリゾン・ワイン&スピリッツの買収を実行しました。イスカルは2010年に利益を159%伸ばしました。そして、我々は2011年には不況前の水準を超えることになるでしょう。売り上げは世界中至る所で、とくにアジアで良くなっています。イスカルの主な競争相手よりもはるかに優れたパフォーマンスを上げたアイタン・ヴェルイハイマー、ジェイコブ・ハーピッツ、ダニー・ゴールドマンを称賛してほしいものです。

そのすべてが朗報です。しかしながら、住宅建設に関連する我々のビジネスは奮闘し続けています。ジョン・マンビル、マイテック、ショー・アンド・アキム・ブリックは競争的立場を維持しましたが、その利益は数年前の利益をはるかに下回っています。これらの事業を合計すると、2006年の13億ドルと比較すると、2010年の税引き前利益は3億6200万ドルになり、従業員数はおよそ9400人減少しました。

住宅産業の回復は、多分、1、2以内に始まるでしょう。いずれにしても、あるポイントで起こることは確実です。したがって、(1)マイテックでは、我々は過去11か月間に5件の買収について実行あるいは参加しました。(2)アキムでは、我々はアラバの煉瓦のトップ・メーカーを5000万ドルで買収しました。(3)ジョン・マンビルは、来年完成予定で、オハイオ屋根ふき材薄幕プラント5500万ドルで建設中です。そして(4)ショーはすべてアメリカ国内の設備に2億ドルを費やすでしょう。これらの企業は体力の強いうちに不況に突入し、そこから脱出する時はもっと強くなっています。バークシャーの限界はまだまだ先です。

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