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2011年3月 7日 (月)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2010(4)

チャーリーと私は我々の保険以外の事業の1株当たりの利益が適切な率で増えていってほしいと思っています。しかし、数が大きくなるにつれて、仕事はより厳しくなってきています。我々は現行の事業の良好なパフォーマンスに加えてよりよい買収を必要としています。我々に準備はできています。われわれの象射ち銃は再び準備してあり、引き金には人差し指がかかっています。

部分的にサイズの碇を埋め合わせているのは、我々の持つ重要な優位性です。まず最初に、我々にはバークシャーや自身の事業に尋常でないほどの関与をしている本当に練達の幹部マネージャーがいます。我々の多くのCEOたちは、独立心に富み、豊かで、心底から仕事を愛していることだけで働いています。彼らは志願兵であり、傭兵ではないのです。誰も、彼らが今以上に仕事の楽しみを提供できないので、彼らが(他社の)誘いに乗ることはないのです。

バークシャーでは、彼らはビジネスの運営に集中することができます。例えば、彼らは本部の会議の指示に従う必要はありませんし、資金を出す心配もないし、ウォール街のいじめに遭うこともありません。かれらは2年に1度、私からの手紙を受け取るだけで、彼らがしたいと思ったときに私に電話するだけでいいのです。その彼らがしたいと思う時というのは、人によって皆違います。例えば、昨年私と全く話をしなかったマネージャーがいる、一方、ほとんど毎日話をするひともいます。我々の信頼関係は、事業プロセスよりも人物にあります。「よく任せて(雇って)、管理は少なく」というのが、彼らと私との共通の合意事項です。

バークシャーのCEOには様々な来歴の人がいます。何人かはMBAを持っていますし、また、他の何人かは大学を終えていません。ある人は予算と帳簿を駆使するタイプで、他のある人は自分の経験に基づいて現場で働きます。我々のチームは、非常に異なった打撃スタイルのオールスター選手たちの野球チームに似ています。我々にはラインアップの変化をあまり必要としていません。

我々の2つ目の優位性(価値の第2の構成要素)は、我々のビジネスで得るお金の配分に関することです。各ビジネスの需要を満たした後、我々は非常に大きな金額を残しておきます。大部分の会社は自身の事業分野の範囲内に再投資を限定しています。しかし、それは、しばしば、より広い世界で活用できるものをより小規模で劣った投資配分に制限してしまいます。そのため利用できるわずかな機会を得るための競争は激しくなる傾向があります。売り手は優勢になります。それは、あたかも多くの少年が出席するパーティーで紅一点の出席している少女のようです。その不均衡な状況は少女にとってはすばらしい状況ですが、少年たちにとっては酷い状況です。

資本を配備するとき、バークシャーには何ら制度上の制限はありません。チャーリーと私は、可能な買収により将来を予想できる能力でのみ制約を受けています。我々が、そのハードルをクリアできれば、しかし、できない場合がしばしばですが、他の多くの場合に対して一つの機会を比べることができます。

私が1965年にバークシャーの経営権を握ったとき、この利点を活用しませんでした。バークシャーは、その時、織物だけの会社で、そこの分野で前の10年間にかなりのお金を失っていたのです。私が行うことのできた最も馬鹿げたことは、既存の織物事業を改善し規模を拡大して、機会をとらえようとしたことで、まさに、私は、これを長い間行ったのでした。そして、最終的な輝かしい破局は、私が、わざわざ出向いてもう一社買収したことです。「Aaaaaaargh!」 結局、私は目を覚ましました。そして最初にやったのは保険事業に向かうことでした。その後、他の産業にも手を出したのです。

そこには、“やりたいことは何でもできる”という利点への補足さえあります。例えば、他の多くの事業に対して一つの事業の魅力を評価することに加えて、我々は、ほとんどのマネジメントはこんな比較はしないでしょうが、事業を有価証券で入手可能な機会と比較します。しばしば、株や債券への投資によって得られるであろうものに対して途方もなく高い値をつけます。そのような時、我々は証券を買って、時節の到来を待ちます。

資本の配分関する柔軟性で、現在までの我々の進歩を成長することができます。例えば、我々は、シーズキャンディやビジネスワイヤ(我々のビジネスの中で最も経営がうまくいっている事業ですが、2つとも再投資の機会は限られたものになっている)が稼いだお金を使って、BNSFを取得するのに必要な株式の一部を購入しました。

我々の究極の優位性はバークシャーに浸透したコピーできない文化です。そして、ビジネスでは文化は重要です。

まず最初に、皆さんの代理である取締役は、オーナーのように考え、行動します。彼らは、オプションもなく、制限株(現物の株式による報酬の形式、ストックオプションに代わるものとしてアメリカの企業で使われている)もなく、さらに言えば現金もない、形ばかりの保障を受け取ります。我々は、彼らに、他のほとんどの大きな公開会社では当たり前のようになっている役員賠償責任保険をかけていません。彼らが皆さんの投資したお金を台無しにした場合には、彼らも同様に自身のお金を失うことになります。私の持ち株を除外しても、彼らと家族は30億ドル以上のバークシャーの株式を所有しています。我々の取締役は、強い関心とオーナーの目で、バークシャーの行動と結果を監視しています。皆さんや私、彼らのような執事を持てるのは、本当に幸運なことだと言えるのです。

この同じ所有者としての方針はマネージャーに共有されています。多くの場合、バークシャが買収者として探し求めたビジネスを自身や家族で長く所有していた人々です。彼らは、オーナーの考え方をもって我々のところに来ました。そして、我々は彼らがそのような考え方を保有することを奨励する環境を提供します。彼らのような自身のビジネスを愛するマネージャーを持つことは、我々の大きな優位性です。

文化はそれ自身で広がります。ウィンストン・チャーチルはかつて言いました「人は家を作ると、今度は家が人を形づくる。」これはビジネスにも適用されます。官僚的な手順は、さらなる官僚制度を生み出し、王国のような会社の宮殿は傲慢なふるまいを導き出します。(一人の剽軽者がいったように「あなたが自分の車の後部座席にのっても、動かないとき、あなたはもうCEOでないことを知る」)バークシャー“世界本部”の我々の使用料は年間270,212ドルです。さらに、家具、芸術、コークディスペンサー、ランチルーム、ハイテク装置への本社投資は合計で301,363ドルになります。チャーリーと私が、まるで自分のものであるかのように、皆さんのお金を扱うかぎり、バークシャーのマネージャーは、また、慎重な姿勢を保っています。

我々の保障プログラム、年次総会、アニュアルレポートなどすべてはバークシャーの文化を補強する目的で設計されており、これとは異なる傾向のマネージャーを追い返し、あるいは追い出すものです。この文化は年とともに強まっていき、チャーリーと私が任期を終えたずっと後でも、もとのまま残っていることでしょう。

我々は、合理的にうまくやるためには、私が説明してきたような強さの全てを必要しています。我々のマネージャーはそれを至る所に伝えるでしょうし、皆さんは、それを期待していいです。しかし、チャーリーと私が主要な配分において自分の責任を果たすことができるかどうかについては、獲得のための競争的な環境いかんによります。皆さんは我々の最大の努力の成果を得ることになるでしょう。

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