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2011年6月27日 (月)

あるIR担当者の雑感(25)~ 期末説明会を終えて

少し前のことになりますが、私の勤め先は3月決算になるので、5月中旬に決算発表し、6月初旬に決算説明会を実施ました。昨年一年間はリーマンショックの後一時どん底まで行った景気が少しずつ回復してきたという状況で、各メーカーは久しぶりにいい結果が期待できそうなところでした。が、3月11日の震災によって、景気の先行きが分らなくなってしましました。そんな状況で開いた説明会でした。これは、投資環境としては、非常に投資しにくい環境です。こんな状況なので、果たして説明会に来てくれるだろうか、という不安がいつも以上に強かったのでした。私の勤務先は、以前にも書いたように、業績を急激に伸ばしているとか、圧倒的な好業績をあげているとか、画期的な新製品を持っているといった会社ではなく、地味な中小メーカーで純粋に投資先とした見た場合、強い魅力があるわけではありません。

ところが、蓋を開けてみたら、当日の出席者は30名で始まって以来最多の人数。前回の出席者が20名だったので1.5倍。しかも、その中のアナリストやファンドマネージャーといった、私の側から来て欲しいタイプの人たちの数が、なんと10名とこれも新記録。そのため、説明会の雰囲気が、これまでとは違ったものになっていました。説明会の当日は、司会やプレゼンテイションなどで息が抜けないのですが、担当者個人としては、そのいつもと違う雰囲気に、(恥ずかしいのですが、年甲斐もなく)感動に浸っていました。プレゼンの説明に目を光らせ、緊張しながらも、この瞬間がずっと続いてほしいと子供のようなことを思っていました。自ら言うのもなんですが投資対象としてパッとしない中小メーカーの説明を業界のリーディングカンパニーをカバレッジしていてその企業のアナリストのリストに名を連ねるような何人もの人々が真剣に聞いてくれるのです。(ある人は、奇跡だと言いましたが、私もそう思います)自慢になるかもしれませんが、このブログで1年近く少しずつ考えを書きながらも、試行錯誤し、このような人たちにもアプローチしたり、地道に続けてきたことが、無駄ではなかったと思い。努力は報われるものだと青臭い感慨に浸ることができました。説明会がおわって時間が経ちましたが、未だに、その余韻から覚めていないようです。ここに、つらつら書き連ねているのは、書くことによって、その余韻から覚めるためで、今回は自慢話になってしまいましたが、お許し願います。

もし、この記事をお読みになって、それはどのような会社で、どのような説明会だったのか、という興味が湧いた方は、このブログは匿名のつもりで書いているので、明らかにすることはしませんが、下のURLを見ることのできる方は、私個人として、明らかにしていますので、そちらをご参照下さい。

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