池田純一「ウェブ×ソーシャル×アメリカ 〈全球時代〉の構想力」(21)
後半の著者による展開は、ロジックというよりもレトリックで為されている。言っちゃ悪いが、語呂合わせに近い。議論はかなり粗雑で乱暴、本当に大学院を出てコンサルティングをしているのか。まあ、それだけ、著者は横文字の言葉に引き摺られている。ウェブとかそういう類の言葉がちりばめられているが、それがなければ得られない結論というのではない。だから、とりたててユニークさは感じられない、著者はウェブの時代はスピードが大切とでも言うような、どこか焦りが感じられるようだ。だから言葉が上滑りしているところが散見される、書いた本人、よく理解していないのではないかというところが多い、今は、そんなことを言っている場合ではなく、とにかく動かなければならないとでも言っているように見える。あと、知識のひけらかしのような外連も感じた。若いからしょうがないと言えば、それまでだが、もう少しよく考えること。着眼は悪くないのだから、着眼だけで終わっているのが残念に思う。
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