無料ブログはココログ

« ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(7) | トップページ | ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(9) »

2012年3月14日 (水)

ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(8)

規制された、資本集約的な事業

我々にはBNSFとミッド・アメリカン・エナジーという我々の他のビジネスと区別される共通の特徴をもった2つの非常に大きなビジネスがあります。したがって、我々はこの手紙でこの2社を自身のセクターに割り当てて。我々のGAAP貸借対照表と損益計算書にこの2社の統合財政統計を振り分けます。

この2社の主要な特性は、バークシャーによって保証されない大量の長期国債によって部分的に資金を供給されるという規制された資産と非常に長期の投資を有していることです。この2社には我々の信用は必要ではありません。この2社には恐ろしい景気状況においても、十分に利益をえる収益力があります。2011年のあまり強健でない経済において、たとえば、BNSFのインタレスト・カバレッジは9.5xでした。一方、ミッドアメリカンでは2つのファクターはあらゆる状況でもサービスを確実に供給することを可能にしています。単一の規制機関による保護を受けた重要なサービスと利益の多様性を提供することにおいて固有である収益の安定性があります。

1マイル当たりのトン数で量ると、鉄道はアメリカの年間の貨物輸送の42%を占めており、BNSFは業界全体のおよそ37%ととう他の会社より多くのシェアを握っています。アメリカにおける都市間の貨物輸送のマイル当たりのトン数でいうと約15%がBNSFによって担われていると、皆さんに言うことができます。鉄道輸送を我々の経済の循環系と称することは決して誇張ではありません。鉄道は大動脈なのです。

これらのすべては我々に巨大な責任となって圧し掛かってきます。我々は13,000の橋、80のトンネル、69,00台の機関車そして78,600台の貨車を通す2,300マイルの線路を維持し、改修していかなければなりません。この仕事は我々にあらゆる経済シナリオの下でも十分な財源を持ち、昨年の夏にBNSFを襲った広範な被害のような自然災害に迅速かつ効果的に対処できる人的資源を持っていることを要求します。

そのような社会的責務を果たすため、BNSFは、2011年には、減価償却費をはるかに越える、総計18億ドルを越える定期的な投資を行いました。アメリカの他の3つの主要な鉄道会社も同様の支出を行っています。多くのアメリカ国民が我が国の社会インフラへの出費を非難しますが、鉄道に対してはありません。将来のより良い、より広範なサービスを提供するために必要な投資案件は、民間部門による基金から、資金が注がれています。鉄道がこのような莫大な支出をしていないならば、我が国の公的資金によるハイウェイ網は今日あるより多大な混乱と維持の問題に直面することになるでしょう。

BNSFが行っているタイプの莫大な投資は、それが行われた時の適切なリターンが得られないならば、馬鹿げたものとなってしまうでしょう。しかし、私はそれが達成する価値があると確信しています。何年も前に、ベン・フランクリンは「汝の店を守れ、さすれば店、汝を守らん(商い三年)」とアドバイスしました。彼なら、我々の規制されたビジネスにこれを翻訳して、今日もこう言うだろう。「顧客と顧客の代表である業務監査委員の世話をせよ、さすれば彼ら、汝を守らん」各当事者による良い振る舞いは、このお返しに良い振る舞いがかえってきます。

ミッドアメリカンでは、我々は同じような「社会契約」に参加します。我々は顧客の将来のニーズを満たすために絶えず増える出費を続けていく考えです。一方、確実で効率的に行われていれば、これらの投資の公明正大なリターンを得ることができることを理解しています。

バークシャーが89.8%を所有しているミッドアメリカンは電気をアメリカ中の250万人の顧客に供給しています。アイオワ、ユタとワイオミングでもっとも大きな供給元、6つの州で重要なプロバイダーです。我々のパイプラインは我が国の天然ガスの8%を輸送します。何百万ものアメリカ人が我々に依存しています。我々はこの人たちを絶望させません。

ミッドアメリカンが2002年に北部天然ガスのパイプラインを購入した時、パイプラインの会社のパフォーマンスは視界の泰斗によれば、43社中43位、最下位の評価でした。最近のレポートでは、2番になっています。トップは、我々のもう一つのパイプラインであるカーン川です。

電力ビジネスにおいても、ミッドアメリカンは同じような成績です。最近の顧客満足度調査では、ミッドアメリカンは60の米国公益企業を調査した中で2番の評価を受けました。ミッドアメリカンがこのような評価を得た時、物語は何年も前とは変わりました。

ミットアメリカンでは2012年末には3,316メガワットの風力発電が稼働しているでしょう。これは我が国の他の電力会社よりもはるかに大きな数字です。我々が風力発電に投資し参加した総額は、なんと60億ドルにもなりました。ミッドアメリカンがそこからの収益を全て保有することになるので、一般的な得たものを払い戻す他の公益事業とは違って、我々はこのような投資をすることができます。その上、昨年、我々は建設に3億ドルかかる2件の太陽光発電を引き受けました。ひとつは100%所有のカリフォルニアで、もうひとつは49%しょゆうのアリゾナです。さらに多くの風力や太陽光発電プロジェクトがこのあと続くのは、ほぼ間違いないです。

皆さんに、今。こうしてお話しすることができるのは、BNSFのマット・ローズあるいはミッドアメリカンのグレッグ・アベルによって達成されたものによるためです。私はこれを誇りに思います。彼らが、バークシャーの株主に達成したことを誇りに思い感謝しています。

« ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(7) | トップページ | ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(9) »

バフェットの手紙」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(8):

« ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(7) | トップページ | ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(9) »