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2012年3月20日 (火)

ウォーレン・バフェットからの手紙 2011(12)

金融と金融商品

このセクターは、我々の中でもっとも小さく2つのレンタル会社であるエクストラ(トレーラー)とコート(家具)を含み、我が国のプレハブ住宅のリーディング・カンパニーであるクレイトン・ホームズです。この100%子会社を除いて、我々は、このカテゴリーに金融資産のコレクションとBerkadia CommercialMortgageへの50%の投資を含めます。

経済が2008年後半に崖から落ちるように失速した時、我々の3つのビジネスが明らかにしたことを見るのは、有益なことです。その経験は進行していた挫けた回復を照らし出すことになるからです。

我々の2つのリース会社の結果は「非住宅」の経済状況を反映したものとなりました。2社の税引き前利益の合計は2009年には1300万ドル、2010年には5300万ドル、2011年には1億5500万ドルと、我々が非住宅ビジネスのほとんどで見た安定した回復を反映した結果の改善といえます。対照的にプレハブ住宅の世界のクレイトンは真実の落ち込みに耐え、現在まで回復を経験するに至っていません。国内でのプレハブ住宅の販売は2009年に49,789軒、2010年に50,046軒、2011年に51,606軒でした。ちなみに、2005年の好況時には、146,744軒でした。

このような困難な時であるにもかかわらず、クレイトンは収益をあげました。辛い状況で抵当ポートフォリオがうまく機能したのが、その大きな要因です。我々はプレハブ住宅のセクターで最大の貸し手であり、通常は下層から中層の収入の世帯に貸しているので、皆さんは、住宅市場が崩壊していた間、大損害を蒙ったと思われたかもしれません。しかし、十分な頭金と定期的な収入に対する賢明な割合の毎月の返済額という古臭いローン方針に固執することによって、クレイトンは許容できる範囲の損失に留まることができました。たとえ、我々の借り手の多くが一時的な負の資産を持っていたとしても、そうしました。

よく知られているように、米国は持ち家と抵当政策で道を誤りました。その誤りのために我々の経済は、現在、その莫大な代償を払っています。政府、貸し手、借り手、メディア、評価機関その他といった我々のすべては、その破壊的な振る舞いに参加しました。その愚行の核心において、住宅価格は年々上昇し、多少の低下は取るに足らない、とほとんどの人が確信していました。この前提の承認は、住宅取引におけるほとんどの価格と慣習を正当化しました。住宅所有者は、いたるところで、裕福であると感じ、借り換えによって上昇している価格を現金化しようと急ぎました。これらの多大な現金注入は、われわれの経済全体に不節制な消費を煽ることとなりました。それが続く間は、楽しみのようでした。(主に気付かれていない事実として、差し押さえにより住宅を失った多数の人々は、彼らのコストを上回る借り換えを以前に行ったので、実際に利益を得ていました。この場合、追い立てられた住宅所有者は実は勝者で、そして犠牲者は貸し手だったのです。)

2007年にバブルはちょうどすべての泡がはちきれなければならないように、はちきれました。現在。長い、苦痛を伴うが、確実に成功する回復の途上の4年目に我々はいます。今日、世帯形成は一貫して、住宅着工数を上回っています。

国の余分な住宅目録が整理されるとき、クレイトンの収益は物質的に改善されるでしょう。しかしながら、これらのことを見て、今日、このセクターの3つの企業の本質的価値が帳簿価値と大きくかけ離れていないと思っています。

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