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2012年12月18日 (火)

河井徳治「スピノザ『エチカ』」(4)

第2章 自然とその認識─『エチカ』第二部

身体はデカルトの場合と同じように物体の法則に従い、他の物体と区別されない。だが、スピノザの場合は有機的個体とも見られている。延長属性の下に一定の仕方でと限定された、神の本質を表現するのが物体であり身体である。物体は、神の本質を一定の仕方で表現することで、その内在を証する。また、ものの本質という定義には普遍性とともに「このもの」「あのもの」という個別性が属する。円の本質は円一般とされるが、スピノザは目の前の一つの円を消し去ってしまえばなくなるようなものも円の本質に属するという。しかし、それを産み出す個々の形相的本質は神の属性に在り、永遠である。だから神の中にある起成因として在る形相的本質が取り除かれることはあり得ない。

 

この著作は、スピノザのエチカに書かれている概念を逐一丁寧に解説してくれている。当初は、これを勉強しようと読み始めた。しかし、重要な概念なのだろうけれど、それを並列して単に取り上げ、エチカの著述の順番に従って解説していく参考書のようなものだった。それぞれの概念の説明は丁寧だが、それが他の概念とどういう関係にあって、全体としてどうなっているのかという視点が感じられないので、読んでいてイライラしてきた。まるで受験参考書のような著述だったので、つまらなくなったので、このへんで放り出そうと思う。研究者や勉強しようという人、あるいはこれを副読本として『エチカ』を読む人には向いていると思うが、この本単独での読書の対象としてはどうか。

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