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2013年1月29日 (火)

あるIR担当者の雑感(112)~IRのホームページを考える(14)

おまけのつもりが長くなってしまいました。今回で、この一連のシリーズの最後としたいと思います。以前に、このブログで新しい方法としてSNSの活用を考えたことがありましたが、それについて考え、試行していることについて述べて終わりにしたいと思います。

最近では、企業がツィッターのアカウントを利用したり、フェイスブックのファンページを開設するケースも珍しくなくなってきました。IRにおいても、それを利用するケースが増えてきました。私が思うに、IRということに関して、SNSとホームページはフローとストックの関係になぞらえてよいのではないかと、漠然と考えています。そこに、両者の強みを生かした補完的な関係が築けるのではないか、考えています。そして、もう一つ言えば、SNSはパーソナルな方向で、ホームページはパブリックな方向という方向性の違いで、それぞれの方向性の違いがカバーする領域で棲み分けをしている。

SNSに対しても、IR関係の団体や識者みたいな人々は盛んに推奨しているようですが、とにかくやってみろとは言っていますが、どういうメリットとか特徴があって、どういう点で活用できる、という具体的な議論はほとんど聞いたことも、見たこともありません。今、やっている企業も少なくありませんが、取敢えずやっているというようです。しかし、私は個人的に、SNSというコンテンツには魅力、可能性を感じています。その点については過去にプログで詳しく書きました。その考えを前提にしてSNSの特徴を前述のように考えたというわけです。実際に、今、勤め先の会社について、試験的に始めているところです。とはいっても、企業のアカウントを正式に取得して、企業のページを作るということを、敢えて行わず、私個人が、勤め先のIR担当者であることを公にして、その担当者が企業のことを、折に触れて呟くという形式をとっています。前述のSNSのパーソナルな方向性を生かすには、こういうあり方もありではないか、ある意味では、この方がやりやすいし、見る方も、個人の一方向からの呟きということで、適当な距離感を保ちつつ、書かれたことを、受け取りやすいのではないか、と考えています。また、ここで呟くことは、公式発表に限るという限定が外れます。決算発表とか、説明会の告というような公式の発表は当然行います。しかし、このようなことは何もSNSだからこそ情報発信できるということではないのです。企業の中には、SNSをそういうもの、例えて言えばメールマガジンと同じように扱っているところも以外に多いと見受けられます。これは、私にはSNSの機能を見誤っているように見えます。というよりも、SNSを初めてはみたが、そこで何を書けばいいのか分らないので、公式発表をそこで出している、というケースが多いように見えます。

私が意図しているのは、そういった公式発表はホームページが担うべきだということです。SNSではそういう情報発信はすることはするが、それは一種のオマケのようなものと考えます。では、何を発信するのか。ホームページでは発信できないようなことです。今の文章で、私は「こと」と書いて「情報」とは書きませんでした。このことに端的にあらわれているのですが、情報にはなりえないような情報、つまり、ことという言葉でしか言い表せないことです。例えば、会社の空気とか雰囲気、そこでの人々の動きとか思いといったものです。実は、アナリストや機関投資家が企業を直接訪れて取材をするのは、実地でそういうものに触れたいという目的もあるといいます。有名な「スリッパの法則」も玄関のスリッパを見るということではなくて、実際に企業に行って見なければ分らないことがたくさんあり、それを馬鹿にするなという戒めであると思います。それを、アナリストや機関投資家のようなプロは平然と行っていますが、そうでない人々、例えば、個人投資家には中々できることではありません。(そのために、私の勤め先では、個人投資家を対象にした工場見学兼会社説明会を企画しました)その一部代替を果たす機能をSNSが担うことができないか、と考えています。そこで、企業内の一担当者が見たり感じた企業内の風景とか、ひとつひとつのエピソードを綴っていくことで、社内の雰囲気とか社内に浸透している文化をものがたりのように感じてもらおうという意図です。実際、先日の大雪の際に社員総出で雪掻きをしたとか、一見他愛のないエピソードです。でも大企業ならば、そんなことはしないでしょう。その雪掻きをしている人々の中に役員もいるとなれば、それはその会社の個性が図らずも顔を出している、ということになりませんか。そして、そういうことの公式な説明はホームページで説明されているわけです。つまり、そういう文化を生み出した沿革とか経営理念とか、です。

長々と書き連ねましたが、これらはすべて机上の空論ではなくて、実地で行っていることです。もし、これを読んで興味をもたれて実際に見たいと思われた方は、プロフィールを伝って探してもらうか、分らない場合には、プロフィールにあるアドレスのでメールで問い合わせください。

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