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2013年1月 7日 (月)

去年のベストセレクション

このブログを始めてから、新年最初の投稿は、昨年を振り返ってのベストセレクションが恒例としています。(とは言っても、今回で3回目の新年ですが)というわけで、簡単に振り返ります。昨年も、一昨年と同じように音楽についての投稿がほとんどありませんでした。それは、音楽を聴く道具の変化にも起因していると思います。というのも、依然はポータブルCDプレイヤーで音楽を聴いていたのを、ハードディスク内蔵の携帯音楽プレーヤーに切り替えたのです。この方が、よりコンパクトでハードに沢山のソフトを記憶させ好きなものをその都度選べるので便利、音質さえ我慢すればよい。とたしかに重宝していますが、以前のCDプレイヤーではいったんCDをセットすると途中で換えることはできなかったので、自然と「今日は、このCDを聴くと」意気込んで聴いていたような気がします。かりに、その時の気分にそぐわないときでも、とりあえず聴いていました。これに対して、今では手軽に換えることができてしまうことから、CDを通して聴くということがなくなり、自然と身構えることがなくなっていきました。そのため、まとまった感想とか印象を書きとめるほど聞き込むことがなくなったと思います。聴く方の私自身にも気力が続かなくなったこともあるかもしれません。聴いている音楽についても、大曲よりも小品を好むようになってきているようです。

一方、本については、相変わらずです。読了したものについてはマイリストにその都度アップするようにしていて、その中からプログに読書ノートをアップしています。一昨年、昨年と特定の作家について書かれたものを集中的に読むという傾向にあるようですが、とくにそうしようと意識しているわけではなく、いつの間にか、一つの本を読んだら関連して次へという具合に、興味の泥縄を伝ってそうなってしまったということです。ただし、その作家の原本にはほとんど手を触れていないので、周りをうろうろしているだけ、と言われればそれまでです。とくに、昨年はスピノザについて書かれた本をとっかえひっかえ読みました。ひとつには、スピノザの研究者がおそらく少ないので、あえて取り上げようとする人はそれなりの覚悟というのか、スピノザにのめり込んでいる人が多いみたいで、生半可でないということがありました。それだけに、どの本も読み応えがありました。しかも、これらの人たちは単にスピノザをお勉強しているというのではなくて、アクチュアルに、現代で敢えてスピノザに取り組む意味を考えて、それを現代にフィードバックしようとしている姿勢が鮮明で、それだけにスピノザに対して門外漢の私にも、とっかかりの糸口がありました。

これら人々を読んだ私のスビノザの印象は、この人は徹底して「いかに」ということを考えた人だったのではないか、ということです。ものを考えるときには、「なぜ」とか「何」といった切り口もあります。「なぜ私はここにいるのだろうか?」とか「私がここにいるというどういうことだろうか?」とかいった問いかけが代表でしょうか。しかし、スピノザは「私は、いま、ここに、どのようにしていることができるのか?」あるいは「どのようにいるべきか?」を考え、それを考えていると派生的に、「なぜ私はここにいるのか?」とか「わたしがここにいるのはどういうことか?」が分ってくるのです。スピノザの主著は『エチカ』で倫理学の書とい分類されていますが、「いかに」という問いが出発点になって哲学や政治学も含む内容になっています。つまり、スピノザの切り口は既存の学問の壁を取り払ってしまうものだったようです。だから、当時彼の生きていたオランダでの思想対立を彼は超越的に眺めながらそれぞれに対峙するという微妙なスタンスをとることができた。それゆえに、かれの思想は異端として排斥させることになってしまうのですが。既存の枠組みの乗っかっていながら、その枠組みを超えて無効化してしまう破壊力を彼の思想は持っていた実践的なものだったのではないかと思います。そういう性格がアクチュアルな視点で生かすことができるのではないか。少なくとも、私のようなものでもヒントぐらいは得ることができるかもしれない。ごたいそうな言い方ですが、そんな気がしています。

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