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2013年3月15日 (金)

ウォーレン・バフェット「株主への手紙」2012(7)

製造、サービスと小売活動

バークシャーのこの我々の事業は水際までカバーしています。グループ全体の要約貸借対照表と損益計算書から見ていきましょう。(貸借対照表と損益計算書は省略)

一般会計原則(GAAP)に従った、我々の収入と費用のデータは29ページにあります。対照的に上の営業費用GAAPに則っていません。特に、そこでは若干の購入会計アイテム(主に特定の無形固定資産の償却)を除外しています。調整された数値がテーブルで集計され、企業の本当の費用と利益をより正確に反映していると、私もチャーリーもかんがえているので、このようにデータを提示しています。

私は、全ての調整をここで説明するわけではなく、いくつか些少で分かりにくいものもあります。しかし、真剣な投資家は無形固定資産の異種の性格を理解しておくべきです。他のものが価値を失わない一方で、いくつかは時間とともに価値を減少させていきます。例えば、ソフトウェアで償還費は実際の費用です。しかしながら顧客関係の償還のような他の無形固定資産に対する費用は購入会計規則によって発生するもので、明らかに本当の費用とは言えません。GAAP会計は費用の2つの違いを考慮しません。収益を計算する時には、両方とも費用として計算されます。たとえ投資家の視点においても、それにはもっと違っているとは思えません。

我々が29ページで提示しているGAAPに則った数値ではこのセクションに含まれた会社のための6億ドルの償還料金は費用として差し引かれます。我々は、このうちの20%は実際にあったものと考えています。そして、本当にそれらは上の表に含めた部分です。そして残りはありません。この違いは、我々が行った多くの取得のためには重要なことです。

「非-実際」の償却費は、さらに我々が投資している主要な会社のいくつかで大きく現われます。IBMは、近年、多数の小さな取得を行っており、特定の購入会計調整を除外する非GAAP数字である「調整された経常利益」を定期的に報告しています。かれらがしているので、アナリストはこの数値に注目しています。

しかし、ウェルス・ファーゴの「非実際」償還管理は会社による強調がなかったので、私の知る限り、アナリストの報告には見られることはありませんでした。ウェルス・ファーゴが報告する収益は中心的な保証金の管理費用の負担による影響が大きくなっています。そしてこれらの保証金はあっという間に消えてしまうということが含まれています。それでも中心的な保証金は定期的に増加していき、昨年は、年間で15億ドルになりました。GAAP会計以外のどんな場合でも、この途方もない費用は経費となりません。

それでは、本日の会計の講義はこれまでにします。「もっと、もっと」などと叫んでいる人はいませんね。

 

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このグループの会社は、アイスキャンディーから飛行機までわたる製品を販売します。このビジネスの中には、レバレッジをかけない正味固定資産に対する収益によって測定された(つまりROE)、税引き後利益で25%から100%以上の素晴らしい経済的成果をあげているも会社が数社あります。他の会社は12~20%という範囲の好成績をあげています。しかしながら、わずかな会社は、私が主な仕事である資本の分配で重大な間違いを犯した結果、非常に貧しいリターンしか上げられませんでした。

50年前、有望なビジネスをいい値で買うより、公正な価格で素晴らしいビジネスを買うほうがはるかにいいと私に進言しました。彼の姿勢の説得力あるロジックを受け容れながらも、私は、時々、結果が許容できるものから酷いものまで、特売品を漁る古い習慣にもどりました。幸いにも、私の間違いが起こったのは、小さな購入を行った時でした。我々の大規模な取得は、大抵の場合はまあまあで、いくつかは十分以上に良い結果でした。

したがって、単一の実体的なまとまりとして見ると、このグループの企業は優れたビジネスと言うことができます。これらの企業は、226億ドルの有形固定資産を利用して、その16%を税引き後利益として得ました。

もちろん、支払いが度を越していれば、いくら素晴らしい経済学を備えた経営であっても、悪い投資となるのです。我々のビジネスの大部分は固定資産に相当なプレミアムを支払っています。それは、我々が無形資産に対して示す大きな数値を反映したコストです。しかし、全体として、我々はこのセクターで展開させた資本上の相当なリターンを得ています。さらに、ビジネスの本質的価値は、総計においてマージンを加えることで帳簿価格を上回るものとなります。それでも、保険と規制された産業のセクションの本質的価値は帳簿価格より、はるかに大きいです。巨大な勝利者がそこにいます。

 

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マルモンは帳簿価格と本質的価値の間に明確で本質的なギャップの例を提供してくれます。

昨年、我々がマルモンの増資株式を購入し、2008年に我々が取得した68%から80%まで所有率を上昇させたことを話しました。また、私は2011年に我々が実際に支払ったよりはるかに少ない金額を、GAAP会計が我々に要求しているので帳簿に計上したねということを皆さんに報告しました。

私は、このような奇妙な会計規則について1年間考えていました。しかし、意味をなす説明を見つけることができませんでした。それは、チャーリーもCEOのマーク・ハンブルグもそうで、ひとつも考えつきませんでした。もし我々が64%を所有していなかったら、我々が2011年に購入した16%が我々のコストで帳簿に記帳されると聞かされると、私の混乱はつのりばかりです。

2012年(2012年末から2013年初にかけて)に、我々はマルモンのさらに10%を購入し、同じ奇怪な会計処理を求められました。我々が直ちに招いた7億ドルの帳消しは、収益に影響を与えることなく、帳簿価格を下げることになりました。従って、2012年の自己資本は増加しました。

最近、我々がマルモンの10%を購入した費用は、現在所有している90%126億ドルの価値を意味しています。しかし、90%の価値は貸借対照表では80億ドルです。チャーリーも私も現在の購入がかなりの価値を意味すると考えています。我々が正しいのなら、マルモンはその繰越価値よりも少なくとも46億ドルの価値があります。

マルモンは種々様々な産業で活動しているおよそ150の企業から成る多様な企業です。その最大の事業には石油会社や化学会社のような運送委託者にタンク車をリースするビジネスもあります。マルモンは、米国のユニオン・タンクカー社とカナダのポロカーの2社の子会社通じて、このビジネスを行っています。

ユニオン・タンクカー社は、1911年にスタンダード・オイル・トラストが解散させられるまで、その所有下のあり、長い間活動を続けてきました。皆さんが列車が走っているのを見る際には、その中のタンク車にUTLXのロゴを見つけることができるでしょう。バークシャーの株主として、皆さんはその徴のあるタンク車のオーナーでもあります。

皆さんがUTLXのタンク車を見つけた時には、胸を少し膨らませて、ジョン・D・ロックフェラーが一世紀前に彼の艦隊を見たときと同じような満足感を味わっていただきたいと思います。タンク車は鉄道会社ではなく、運送会社が貸主のどちらかの所有となっています。年末には、ユニオン・タンクカー社とプロカー社は、合わせて帳簿価格で40億ドルになる97,000台の車を所有しています。新車は少なくとも10万ドルのコストがかかり、注意を要します。ユニオン・タンクカー社は、また、タンク車の主要な生産メーカーでもあります。それらのうちいくつかが販売され、残りのほとんどが所有されるか賃貸にだされます。今日、その注文控えは2014年まで埋まっています。

BNSFとマルモンの2社で、我々は米国の石油生産の回復から利益を得ました。実際、我々の鉄道は、1日でおよそ50万バレルの石油を輸送しています。これは「米国本土48州」(アラスカ沖を数えないで)の合計産出量の10%に当たります。すべての状況を勘案すると、BNSFの石油供給量は、これから数年の間に大幅に成長するでしょう。

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