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2013年5月21日 (火)

あるIR担当者の雑感(119)

甘利経済産業大臣が、19日、NHKの番組で、「経済が回っていく順番がある。賃金に(業績回復が)跳ね返るのを早くするため、企業側、働く側、政府の3者で何らかの会議を持とうかなという話を(安倍晋三首相に)している」と説明したそうです。政府の経済政策の考え方ということです。これは毎日新聞のウェブサイトに載っていたことなので、くわしく報道されているわけではないので、正確ではないのかもしませんが、ちょっと疑問を感じました。そもそも、こんな説明しか乗せることができない、毎日新聞の記者は、果たして分かっているか、はなはだ疑問なのですが、それは、ひとまず措いておくことにします。

ここで報道されている、甘利氏の発言について、最終的には景気回復に持っていきたいという目的で話していると思うのですが(この前提が間違っているようなら、私の疑問は成立しないのですが)企業業績が賃金に跳ね返ってくることが、どうして景気回復に一番いいのか理由が分からないからです。経済を知らないのかとお叱りをうけそうですが、そうです経済学を勉強していない無知な人間の素朴な疑問です。疑問の内容を説明すると、多分、甘利氏は企業業績が回復して、その儲けによって従業員の賃金を上げてあげれば、その従業員は賃金が上がったということで買い物を増やすので、消費が増えて、その人々にものを売ったり、そのものを作ったりする企業の業績に回っていく、ということを言いたいのではないかと思います。だから、企業は儲かった金を従業員に回せということでしょうか。

そこで、素朴な疑問です。企業が儲けを従業員に回さなかった場合、その金は消えてしまうのでしょうか。常識的に考えてそれはないはずです。儲けが労働者に回らなければ、その金は別のところに回るのではないでしょうか。企業が現金をタンス預金でもしない限り。そうなった場合、従業員に金を回すのと、他に回すのと、どっちがいいのかということになると思います。その際の一番有効な回り方は従業員にまわすことであれば、そこに理由があるはずです。それについて閣僚の人たちの説明を聞いたことはないし、それを報道するマスコミも説明してくれない。あるいは、専門家であるはずの経済学者も説明してくれません。それは、私には当然と考えられます。なぜなら、こういうように金をまわして、景気を回復させるという仕組み、つまり経済政策をつくって発動させているわけではないからです。何が一番有効かということはむ、有効にさせる経済政策に一番そったものであるべきなのが、その政策が具体的にできていない段階で、何が最適かという議論をするこということは前提と結果の取り違えとしか思えません。経済学以前の問題で、ロジックに考えているのかということのように映ります。甘利氏の発言も、それを報道するマスコミも、それと同じ土俵に乗って反対する経済界の偉い人たちも、暗黙の気分で発言しているように思えて仕方がありません。それぞれの人たちがロジカルな根拠を全く語ってよらず、感情的に主張を繰り返しているだけで、お互いの言うことが議論になっていないのです。

ところで、どなたか、この素朴な疑問の解答を教えていただけないでしょうか。

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