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2013年8月 6日 (火)

あるIR担当者の日記~8月6日(経済情勢の客観性)

決算短信の文章の原稿読み合わせを行いました。「当期における我が国経済は…」で始まるパターンですが、その最初の導入部について、「我が国経済」の客観的状況を説明すると、未だに考えている人がいるので驚きました。経済社会の状況などという大状況に関して共通した大きな物語がもはや存在しない、というのは10年以上前から議論されてきたことだし、各人、各社でそれぞれの物語に分かれてしまったからこそ、一元的な経済政策や金融政策に有効な策が見つけ得ないのが事実ではないか。かつての護送船団ではないが業界ぐるみで成長していた各企業が、同じ業界内で勝ち組と負け組に分かれる、というように、それぞれが主観的な状況を切り開いている状況に変わってきていると言えるのではないか。投資の場合は、その異なった主観の状況認識をどれだけバリエイションとして持てるかで有利不利が出てきていると思います。そんな中で客観的な大状況の存在に疑いすら持っていない、というのは私には驚きでした。しかも、経営者の一員や私よりも10歳も年下で大企業でIR担当であった人がです。

実は、こんなことを言う議論に一つのパラドクスがあって、このような主張をしている私の状況の見方自体が、客観的状況がないという客観的な状況を述べていることになるのです。だから、こういうことを言っている私の方が変なのかもしれないし、客観的状況に疑いを持っていない人から見れば、私の言っていることは理解不能で、私の方でも、主張を押し付けることができない。そのため、議論になると常に私が負けることになるというわけです。

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