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2013年9月 9日 (月)

カンディンスキー&ミュンター 1901-1917(1)

かつて見に行った展覧会のことを思い出して書きたいと思います。

Kmbook1997年1月 セゾン美術館

かつて、池袋駅東口のパルコ・ブックセンターの建屋にセゾン美術館がありました。当時の西武百貨店はパルコを傘下に文化の最先端を牽引する存在で、パルコのテレビCMにウッディ・アレンが出たり、糸井重里の宣伝コピーが一世を風靡したり、渋谷駅周辺のパッとしない地区にパルコを建設して公園通りとして文化の発信地にしてしまったり、と。その一環としてセゾン美術館がありました。主として20世紀芸術や現代アートを中心に盛んに展覧会を開いていました。デパートの美術館というのは景気の良かった当時、高級イメージをアピールするのと客寄せの効果もあって各デパートにありました。といっても、セゾン美術館以外では人気のある印象派を中心に展示していました。それに対して、なじみの薄い現代芸術を中心にデパートが美術館を作ってしまったのですから、贅沢な時代だったと言えます。

当時の私は転職した会社にようやく慣れて、生活が安定し始めたころで、休日に美術館に出かける余裕が出てきた時期でした。

この展覧会は、“カンディンスキーが20世紀における最も偉大な芸術的成果といわれる「抽象絵画」の追求への道を歩み始め、『青騎士年鑑』を編集し、その主催による展覧会を組織するなど活発な活動を繰り広げたこの時期は、「ファーランクス」美術学校での教え子であり、のちに表現主義の画家となるガブリエーレ・ミュンターと行動を共にする時期と見事に一致します。カンディンスキーとミュンターは、ミュンヘンで出会い、何年にもわたるヨーロッパやアフリカへの旅行ののち、1908年にミュンヘン南方の小さな村ムルナウに落ち着きます。ことにその年から第一次世界大戦が始まり二人が引き離される1914年までの時期、彼らの芸術活動はお互いに、また友人たちからも刺激を受け、さらには同地のガラス絵などの民衆芸術から尽きせぬインスピレーションを得て、各々の個性を豊かに開花させました。本展は、出会いから別離まであたりの生活と画風の変遷に焦点をあて、相互の影響関係、その変貌の源泉、民衆芸術との関わりや抽象絵画誕生の背景を探ろうという展覧会です。”という主催者のあいさつにあるような趣旨です。カンディンスキーが抽象絵画を始める過程をミュンターをはじめとした周囲との影響関係から見せていくというものでした。

だから、展示は抽象画が出て来たところがゴールという構成で、カンディンスキーという名前だけは有名で、なんだかよく分らない絵画を描いた人がいるけれど、どうなのよ、というお勉強にはすごくいい展覧会だったと思います。それゆえに、ここで展示されていた作品は、それ自体を積極的に見たいと思うか、というとそれは別で、あのカンディンスキーが抽象画を描く前に、どのような作品を描いていて、それがどのようにして抽象画に至ったのかという視点があって、はじめて見るという類の作品だったと思います。

展示は次のような章立てで行われました。

.プロローグ─出会い

.カンディンスキー─メルヘン的な絵画

.長い旅行

.ムルナウとミュンヘン

.ミュンターの静物

.人物の表現

.カンディンスキー─抽象への道

.別れ

一応、カンディンスキーとミュンターという二人の画家がテーマの展覧会ですが、あくまでもカンディンスキーあってのミュンターで、(彼女もいい画家とは思いますが、正直言ってネームバリューから、この人だけを見たいとは思いません)感ディスキーを中心に見て行った感想を書いていきます。

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コメント

セゾン美術館。
懐かしいです。 デパートが元気な時代でした。
伊勢丹も東武も美術館を持っていましたね。
東武美術館の「北斎展」の企画がよかったので期待していたら、
その後あっという間に美術館を閉じてしまいました。
カンディンスキーの抽象画以前。
また企画されると嬉しいです。 良い記事をありがとうございました。

ひつじさんコメントありがとうございます。
当時はデパート美術館がたくさんありました。中でも、セゾン美術館はバウハウス展とかクレー展とか20世紀美術を中心に取り上げて異彩を放っていました。伊勢丹美術館で見たマグリット展や新宿の三越美術館でカミーユ・クローデル展とか覚えています。カンディンスキーについては、まだ何回か続けたいと思っています。

三越美術館!
忘れてました。 その後「○○家具」になってびっくりしましたが。
クレー大好きですし、「マグリット展」は今までの不可解な絵という偏見を払拭してくれました。
「カミーユ・クローデル」もロダンの影に隠れていた彼女の存在に光をあてました。

こうしてみると今更ながら企画の面白さに大きな力のあることがわかります。
広く、限りなく浅い私も少し物知りになった気がしますもの。
ありがとうございました。
またの記事を楽しみに致します。

カンディンスキーですか・・・好きな作家ですね。私も一時期マネしてこんな風な落書きを描いていたりした事もあった気がします。今は子どもが小さいので絵はなかなか描けないのですが(ブログはそのうっぷんばらしでもあるんですけどね・・・)時期が来ればまたイロイロと描いてみたいですね。

ひつじさん。重ねてありがとうございました。デパート美術館の話題で、こんなに盛り上がるとは思いませんでした。ホントに懐かしく思います。たいていデパートの最上階にあったので、買い物に興味のない私には、玄関から遠い道のりだったのも、今では懐かしいばかりです。想い出を記事にまとめてみるのも面白かもしれません。

poemさんコメントありがとうございます。カンディンスキーについては、個人的偏見なんですがシャガールのシンボリックな幻想をさらに形象を崩していった、というイメージを持ってしまっています。

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