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2014年6月 3日 (火)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2013(1)

先日、バークシャ・ハサウェイのホームページに、ウェーレン・バフェットの「株主への手紙」の2013年版が掲載されました。

これから、その全文を日本語にして、ここで掲載していきたいと思います。ただし、下手な訳、というよりも直訳に近いだろうから、読みにくいと思われた人は、原文を当たってみてください。

下のURLにあります。

http://www.berkshirehathaway.com/letters/2013ltr.pdf

 

それでは、少しずつ訳していきたいと思います。このような拙い翻訳を始めて5年目となりますが、以前は全部終わったところでまとめてアップしていましたが、今年は、ある程度進んだところで、その都度アップしていきたいと思います。そのため、仕事の都合や翻訳のペースによってアップの時期が一定しませんが、我慢してお付き合いください。それでは、始めて行きたいと思います。

 

 

 

バークシャ・ハサウェイの株主の皆様

 

2013年バークシャーは株主価値をトータルで342億ドル増やすことができました。我々がマーモンとイスカーの少数株主持ち分の購入に18億ドルを費やした上でのものです。この費用を費やしたうえで、我が社のクラスAとクラスBの株式の帳簿価格は両方とも18.2%増加しました。現在の経営陣が経営を引き継いでから49年以上の間に、帳簿価格は19ドルから134,973ドルに成長させました。これは年間複利で19.7%に当たります。

 

見開きのページで、我々の長年のわたるパフォーマンス、つまり、S&P500のパフォーマンスに対するバークシャーの毎年の株価の変化、を表にしています。もちろん、計算しているは一株当たりの本質的な価値です。しかし、それは主観的な数字であり、帳簿価格は大まかな追跡のための指標として有効であるにすぎません。(本質的な価値についての詳しい説明は、後ほど説明いします。これについての方針は30年の間のレポートでも触れられ、新しく株主となった片やこれから株主になろうという方々にはぜひとも読んでいただきたいと思います。)

 

皆さんにずっと言ってきたように、バークシャーの本質的な価値は帳簿価格を遥かに上回るものとなっています。両者の差は近年、さらに拡大してきています。そういうわけで、帳簿価格の120%で自社株の買取を認めるという我々の2012年の決定は理に適っているであると言えます。一株当たりの本質的価値はある程度まとまると帳簿価格にかけたパーセンテージを超えてしまうので、この水準での買い取りは継続して株主となっている方には利益をもたらすことになります。しかしながら、我々は、株価が120%の水準に下がってこなかったので、2013年に買い取ることをしませんでした。そういう事情がなければ、我々は積極的に行うことでしょう。

 

私は、バークシャーの副社長であり、私の長年のパートナーであるチャーリー・マンガーとともに、バークシャーの帳簿価格も本質的価値もマーケットが下降局面だったり、適度な上昇局面にある時は、何年でもS&Pを上回ると信じています。しかし、マーケットが強気の時には、2013年がそうだったように、我々はショートの立場に立たされることになります。我々はS&Pが15%を超える上昇をした時には、49年間で10回バークシャーの価値が下回る結果となりました。

 

2007年と2013年度末の間の株式市場のサイクルの上で、我々はS&Pを越えるパフォーマンスをあげてきました。今後のサイクルにおいても、我々は、また、同じようにパフォーマンスを上げて行こうとするでしょう。もし、それができないならば、報酬を受けとることはないでしょう。最終的に、皆さんは常にインデックス・ファンドを所有することになり、S&Pの成績を保証されることになるのです。買収の経費と今後のリストラの費用は合計で13億ドルになります。2014年は、そのような経費がないので本来の利益が表われてきます。

ハインツとともにバークシャーは現在81.5社の会社を所有しています。それらはフォーチュン500社の中の独立型企業です。

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