ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2013(5)
我々は3つの主要な保険会社の他により小さな会社のグループを所有しています。そして、それらのほとんどは保険世界の辺鄙な片隅で取引を営んでいます。全体として、それらは一貫して利益をもたらしてきました。そして、それらが我々に提供するフロートは相当な量です。チャーリーも私も、これらの会社やマネージャーを大切にしています。
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手短に言えば、保険は約束を売るようなものです。顧客は、今、お金を払い、保険会社は、将来、ある特定のことが起きたら、お金を払います。そういう約束です。
時には、その約束は何十年も検証されないこともあります。20代に加入した生命保険など、考えればそうです。したがって、保険会社の支払い能力と意志は、支払時期が到来したときに経済情勢が混乱していたとしても、非常に重要なことです。
バークシャーの約束は、特にアスベストにかかわる保険請求を含む莫大で例外的に永続的な負債を放棄したいと望んでいるという世界最大かつ最も洗練された保険会社の行動によって最近確信された事実と同じではありません。これは、保険会社は再保険業者に負債を譲ることを望んだことを示しています。しかしながら、財政的に困っていたり悪質だっりといったのが明らかな悪い再保険業者を選べば、もとの保険を負債を足もとに引き戻す危険にさらすことになってしまいます。
ほとんど例がなく、援助を求めた保険会社はバークシャーに来ました。今までのそのような取引の記録の中で最も大きなものは、2007年のロイズのもので、我々に引き渡したのは、1993年以前の契約から生じた既に明らかになっている何千もの請求と同じ期間について今後生じてくることが確かな膨大な数の明らかになっていない請求の両方です。そうです。我々は、1993年以前にあった事実から生じる請求を、今後数十年にわたり受けなければならないのです。
ロイズの業務から生じるバークシャーの支払いが最終的にどのくらいになるのか、現時点では分かりません。しかし、確かなことは、バークシャーが150億ドルという政策的限度まで正当な請求に応じきるということです。他の保険会社の約束は、ロイズに対してバークシャーが合意したことによって与えた安心を提供することはできないでしょう。それから、請求の対応に当たったロイズのCEOは次のように言いました。「ロイズのもともとの保険業者のNAMESは安らかに眠りたかった。そして、我々は彼らに世界最高のマットレスを買ってあげることができた」
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バークシャーの偉大なマネージャーたち、最高の財務力、そして広い濠をもった多様なビジネスモデルは保険の世界においてユニークなものを作り出しています。これらのコンビネーションは時とともに価値を高めるので、バークシャーの株主にとって大きな資産となっています。
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