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2014年7月18日 (金)

探幽3兄弟展(2)~狩野探幽

Kano3tanyu1狩野探幽に対して、昨年の出光美術館で何気なく見た『竹林七賢』の線の卓抜な処理と地と図の特徴的な使い分けという個性的な作品に衝撃的な出会いをしてしまったので、今回、かなりの期待をもっていました。期待が大きすぎたのでしょう。展示替えのタイミングもあったり、そもそも狩野探幽の作品を多数集めること自体がたいへん難しいことではあるのでしょう。南禅寺にある『群虎図襖』というのは有名な作品らしく、今回の展覧会チラシにも使われているようで、大作といえるものでしょう。しかし、傷みが進んで、私のような日本の絵画を見慣れていない者には、中心の虎の部分など絵の具が剥落してしまって、探幽の作品の生命線と私が思っている線が見えなくなってしまっているので、がっかりというのが正直な印象でした。襖に貼られた金箔の上に描かれているようで、絵の具を乗せなければいけないせいなのか、ベッタリと絵の具が塗られているようで、まるでペンキを塗りたくったような感じでした。多分、年月の経過で表面の絵の具が剥落してしまって、筆の手触りが感じられなくなっているのかもしれません。私には、この絵を見るには、この絵が描かれたころを想像できる知識や想像力がないと、この絵の素晴らしさを味わえないように思えました。

Kano3tanyu2『富士山図屏風』は、『群虎図襖』ほどの傷みは表面化していなかったのですが、手前に久能山の東照宮をキッチリと描き込んで、後景で富士山が望まれるように薄ぼんやりと描いて対照を味わう風情ということなのでしょうか。それにしては、手前の久能山を描くのにキレがないというのか、精緻に描き込むのでもなく、大胆に線を工夫して印象的に描くでもない、中途半端な感じを持ってしまいました。というよりも、正直なことを言うと、これ以外にも、数点の作品が展示されていましたが、今回見た探幽の作品は、印象が残っていません。素通りしてしまったというのが正直なところです。もとより、これは私の個人的な印象です。私には、この後に展示されていた尚信と安信の作品を見るための序章のようなもの程度のものでしかありませんでした。このへんが、私が日本の絵画を見慣れていないせいかもしれません。しかし、出光美術館で見た、あの圧倒的な探幽はどこへ行ってしまったのか。

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