ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2014(11)
投資
バークシャーには表には含まれない一つの大きな投資資産があります。我々は2021年9月までの間のいつでも50億ドルでバンク・オブ・アメリカの7億株を購入することができます。年末時点で、これらの株式は125億ドルの価値がありました。我々は、このオプションの失効の直前に株式を購入することになりそうです。結果として、バンク・オブ・アメリカが我々の4番目に大きな投資で我々にとって価値の高いものであることを理解することは、みなさんにとって重要なことです。
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注意深い読者であれば、昨年の我々の一般の株式投資リストに最も大きく記載されていたテスコ社が消えてしまったことに気づいたことでしょう。私は報告するのが恥ずかしいのですが、思慮深い投資家であれば、もっと早くテスコ株を売ってしまったでしょう。私は時間を浪費してしまって大きなミスを犯しました。
2012年末に、4億1500万株のテスコ株を所有していました。それから、現在、イギリスの主要な食品小売業者と他の国の重要な食料雑貨商を同じように所有しています。この投資のために、我々は23億ドル費やし、市場価格はほぼ同じような額でした。
2013年に、私は当時の会社のマネジメントが幾分嫌になり、1億1400万株を売却し、4300万ドルのもうけを出しました。このような売却ののんびりした私のペースが、この場合には、高くつきました。チャーリーは、この種の振舞いを“親指を咥えている”と言います。(私の遅れが我々にもたらした損失を考えれば、彼の言い方は優しいと思います。)
2014年になるとテスコの問題は、月を追うごとに悪化していきました。会社の市場占有率は低下し、マージンは収縮しました、そして会計上の問題が浮かび上がってきました。ビジネスの世界では、厄介な問題は、多くの場合、連続して表われてきます。たとえば、台所とゴキブリを目にすると、数日後、その家族も見ることになるわけです。
我々は年間を通してテスコ株を売却し、今は所有していません。(この会社は新しい経営者を雇うべきだと言いたい。我々は会社が良好な状態に戻ることを願っています)この投資による税引き後の損害は4億4400万ドルで、バークシャーの約0.2%に当たります。過去50年で、我々は売却の時点で自己資本の2%の損を出した投資損失を一度、1%の損失を二度経験しました。この3件の損失は、すべて1974~1975年の期間で起こったことです。それは我々が、他のもっと安いと考えていた株を購入しようと安い株を売却した時です。
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