ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2014(1)
先日、バークシャ・ハサウェイのホームページに、ウェーレン・バフェットの「株主への手紙」の2014年版が掲載されました。
これから、その全文を日本語にして、ここで掲載していきたいと思います。ただし、下手な訳、というよりも直訳に近いだろうから、読みにくいと思われた人は、原文を当たってみてください。
下のURLにあります。
http://www.berkshirehathaway.com/letters/2014ltr.pdf
それでは、少しずつ訳していきたいと思います。このような拙い翻訳を始めて6年目となりますが、以前は全部終わったところでまとめてアップしていましたが、去年から、ある程度進んだところで、その都度アップするようにしました。そのため、仕事の都合や翻訳のペースによってアップの時期が一定しませんが、我慢してお付き合いください。それでは、始めて行きたいと思います。
バークシャ・ハサウェイの株主の皆様
2013年バークシャーは株主価値をトータルで183億ドル増やすことができました。我が社のクラスAとクラスBの株式の1株あたり帳簿価格は両方とも8.3%増加しました。現在の経営陣が経営を引き継いでから50年の間に、帳簿価格は19ドルから146,186ドルに成長させました。これは年間複利で19.4%に当たります。
我々がバークシャーの経営権を持っている間、我々はS&P500の年間パフォーマンスとバークシャーの毎年の株価の変化を一貫して比較してきました。計算しているは一株当たりの本質的な価値です。しかし、帳簿価格は大まかな追跡のための指標として有効であるにすぎません。
当初の数十年間では、現在ほど帳簿価格と本質的な価値の両者は乖離していませんでした。バークシャーの資産は主として、その現在の市場価格に連動して継続的に再計算される有価証券だったからです。帳簿価格の計算に関係する大部分の資産は、ウォール街の言葉でいう「マーケット・トゥ・マーケット*」であったのです。
*各種金融商品の取引において、現在保有している資産(ポジション)を実際の市場価格(市場レート)で計算し、時価で評価し直す(現在価値に引き直す)ことをいう。
今日、我々の置く重点は、主として大きな企業を所有し運営することに変わってきました。これらの多くは、それぞれのコスト・ベースの帳簿価格よりも、はるかに多くの価値があります。しかし、これらの会社の価値がどれほど増加しても、その合計額が上方に再評価されることはありません。したがって、バークシャーの本質的な価値と帳簿価格とのギャップは実質的に拡大してきたのです。
このことを念頭において、我々は見開きページのパフォーマンス・テーブルに、バークシャーの株価の歴史的な記録を、新しいデータとして追加しました。このことを私は強調したいのですが、市場価格は短期的には限界に縛られます。年毎や月ごとの株価の動きは、しばしば不安定で本質的な価値の変化を表わしていません。しかし、時間が経つにつれて、株価と本質的な価値は、ほとんど常に収斂するのです。バークシャーの副社長であり、私の長年のパートナーであるチャーリー・マンガーも私も、それがバークシャーの真実であると信じています。我々の見解では、バークシャーの一株あたりの本質的価値の増加は株価の1,826,163%の増加にほぼ等しいということになります。
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