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2015年6月21日 (日)

コーポレートガバナンスそもそも(7)

コーポレートガバナンスについて、企業が生き延びること、企業の目的、存続と必然の関係にあるといっても、それは抽象的な、お題目にしか聞こえないだろう。会社法改正やコーポレートガバナンス・コード等の政府施策に対する議論で注目されがちなのは社外取締役の選任だろう。実際、昨年や今年の株主総会で社外取締役を導入する企業が多いという。それは、今後義務化されることを踏まえて、それへの対策として、つまり、お上からの押しつけに対して、いかに無難に切り抜けるか、というのが大方の本音というところだろう。一方で、経営の必要性から、戦略的に社外取締役でなければできない機能を導入させることだ。2012年日立製作所は3Mの元会長ジョージ・バックリーを社外取締役に迎えた。彼は、取締役会で提案された案件に対して、詳細な説明を求め、悉く駄目だしをしたという。取締役会は彼の経験に裏打ちされた真摯な議論に圧倒され、元3MのCEOという実績の重みから発せられた議論を尊重せざるを得なかった。その結果、それまで日立社内では半ば慣習化していた経営の意思決定に関して、根本的な反省を迫られ、みるみるうちに経営陣は変化していったという。それは、当時の川村会長による日立製作所の経営革命の大きなものとして働いた。

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