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2015年7月20日 (月)

ジャズを聴く(31)~ジョー・ヘンダーソン「エレメンツ」

The Elements    1973年録音

Jazhederson_elementsFire

Air

Water

Earth

 

Alice Coltrane(p)

Baba Duru Oshun(Per)

Charlie Haden(b)

Joe Henderson(ts,fl)

Kenneth Nash(ds,per,vol)

Leon "Ndugu" Chancler(ds)

Michael White(vn)

 

マイルストーンでの8作目のアルバムで、『Power to the People』の実験的傾向をさらに進めて、従来のジャズの枠から飛び出すように民族音楽やFunkRock等の要素を含み込み(楽器編成にバイオリンまで入っている)、アルバム全体を火、空気、水、大地とタイトルされた全4曲から成る組曲風にして、アルバム・タイトルを「The Elements」とするなど、宗教がかっているというか、スピリチュアル等といわれているようであるが、制作時の時代風潮の影響あってもメッセージ性を入れ込んでいる。Rockの世界で一時もてはやされた。トータル・アルバムとかコンセプト・アルバムのような構成になっている。そういう点では、コアなジャズ・ファンでない人がジョー・ヘンダーソンを聴き始める糸口となる可能性もあると思う。

最初の「Fire」はチャーリー・ヘイデンのベースが活躍するイントロから、ヘンダーソンが、この後の曲に比べるとハード・バップなソロを展開するが、バックにはアフロっぽいパーカッションがあり、ピアノはバップにリズム・セクションというよりは、フリーにプレイしている。ここでは、ヘイデンのベースがリズムをキープし、ヘンダーソンがジャズ的なソロで全体の大黒柱のような存在となって、曲全体をまとめている。この2人の核により特にテーマもなく、10分以上の時間を続けると、現在の耳では途中で間延びして退屈してしまうのも確かだ。次の「Air」はヘンダーソンのブロウから始まって、その咆哮のようなフレーズをうけて変拍子のリズムをベースが前面に出て、ピアノがスケールっぽい動きを繰り返し、遅めのテンポでフリーキーに進む。ノリがあまりないので、と思うが、それほど重苦しくはならず、ただ、何か言いたげなということは分かるヘンダーソンのプレイに引き摺られて聴き通してしまう。3曲目の「Water」は、シタールの響きで始まり、エスニックな雰囲気に引き摺られてヘンダーソンのテナーはエフェクトをかけられて変調し妖しい感じ。多分、エキゾチックで神秘的な雰囲気を出したかったのだろうということは分かる。テンポ的には、前の曲と同じようなテンポ。そして、最後の「Earth」はブードゥのリズムを想わせるパーカッションで始まり、シタールがバックで鳴る中で、Funk Musicっぽい重いビートでヘンダーソンがソロを吹きまくる。中盤で、ベースだけのソロが、曲全体のリズムを途切らせて入り、スピリチュアルで神秘的な感じを強め、人声の朗読が入るが、ヘンダーソンのソロだけでは、どうしても続かないで、音楽的には、そういうオカズで保たせているのではないか、というのが現在の耳では想像してしまう。当時は、たとえ間延びするにしても、それだけの時間を使って伝えたいという何ものかがあったのだろう。しかし、現在ではそのような時代の雰囲気はなくなっているので、そういうものを取り払って聞くと、ある意味では、オカズ満載なので、しかもジャズ的な緊張が途中で間延びするようなところもあり、一種のエスニックなムード・ミュージックとして聴くことも出来てしまう。その点で、ヘンダーソンの入門としても聴けるのではないかと思う。

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