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2015年8月29日 (土)

過去と未来はおんなじ?

日本語では時間は一直線に過去から未来に流れるということはないのでは、と思っていた。そう考えないと矛盾が多いのだ。例えば、先日というのは過去を指す。しかし、先行きというと将来を指す。「先」というのは、過去にも将来にも、なる。また、過去を振り返るという言い方をするけれど、振り返るのを空間に置き換えると後ろということになるけれど、その後という字を使うと、後日というと将来を指す。「後」も「先」とおなじように過去にも、将来にもなる。英語なんかでは、そういうことはないと思う。Beforeafterを考えてみればよい。それで、どう考えればよいのか、「先」も「後」も空間を指す語でもある。つまり、私が向く方向が先(前)で、その逆が後だ。だから、私が居る地点以外のところ、私はどの方向にも向くことができる。つまり、前後というのは相対的なのだ。それが時間に当てはまるのではないか、と。私が居る現在、以外は、過去でも未来でも、直線ではなく円環的な時間の捉え方であれば、未来と過去は入れ替わることができる。

そうではなくて、人の未来や過去の姿勢の違いが反映している、ということを聞いた。つまり、未来は見えない。だから手探りにならざるをえない。そこに危険があるかもしれない、その際には素早く逃げなければならない。どこに逃げるかというと良く知ったところ、すでに見たところである過去だ。だから、未来にたいしては後ろ向きで対するという姿勢があるのだという。そういう人にとって、未来は「後」であり、過去は「前」ということになる。つまり、その姿勢によって、言葉の意味あいが、受け取られ方が異なってくることになる。

そういえば、「めっちゃ」という言葉の使われ方で行き違いを経験したことがあった。めっちゃというのは目茶苦茶のことだろう、目茶苦茶というのは酷いとかどうしようもないという意味だから、強い否定的な意味合いと思っていた。「めっちゃ旨い」というのは旨いの否定で、不味いという意味と思っていて、会話をしていたらちぐはぐになってしまった。あとでわかったけれど、50年代の黒人のジャズ・ミュージシャンがhardとかbadというような否定的な形容詞を、当時の支配的な白人に反抗するとか、白人にない音楽性というニュアンスで肯定的な意味にしていたのと同じような意味合いで使われているらしいことがわかった。

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コメント

言葉にはしばしば全く正反対の意味がつけられて使用することがあるようです。
それは日本語に限らないのではないでしょうか。
英語でもそういう例がいろいろあるというのをなにかの本で読みました。

OKCHAN さん、コメントありがとうございます。なるほど、その反対関係の軸がどうなのか興味ありますね。

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