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2015年9月27日 (日)

法の中のストーリー

憲法第9条は大切にしたいと思うことについては吝かではない。テレビや新聞上での簡易化された憲法学の権威ある学者の人たちのコメントを読む限りでは、憲法前文に“日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(中略)日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。”と謳われている、戦争の惨禍が再び起こらないために、自国のみに専念することなく、世界の平和の中に日本の平和環境があるという認識とズレがあるように思える。別に無理矢理首を突っ込むべきではないけれど、世界のどこかで起こる紛争に巻き込まれないように過敏なほど立ち回ろうとすべきといっているような。私自身、平和ボケの中でずっと過ごして甘い認識でいるからかもしれないので、偏っていると言われれば返す言葉もないが。

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