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2015年10月11日 (日)

ジャズを聴く(30)~ブッカー・アーヴィン「ザ・ブルース・ブック」

The Blues Book    1964年6月30日録音

Jazervin_blueEerie Dearie

One for Mort

No Booze Blooze

True Blue

 

Alan Dawson (ds)

Booker Ervin(ts)

Carmell Jones(tp)

Gildo Mahones (p)

Richard Davis(b)

 

ブック・シリーズ4作の中で、トランペットが入り2管編成となっている作品。ブック・シリーズでは、4作それぞれ共演メンバーが異なっている。アーヴィンは同じメンバーで固定グループを組んで、緊密なアンサンブルを作って、自分のプレイをその中で生かしていく、ということをしていない。その代りに、『The Song Book』ではトミー・フラナガンのピアノを中心としたトリオは、繊細でアーヴィンの奔放なプレイをカバーするように演奏を巧みにまとめている。それによってスタンダード・ナンバーの演奏が聴きやすく、親しみやすくなっている。これに対して、『The Freedom Book』ではジャッキー・バイアードのピアノを中心としたトリオと組むことによって、ピアノがアーヴィンに負けない奔放なプレイをすることによって、演奏全体がフリーキーでスリリングになっていく結果となる。このアルバムでは、アーヴィン自身のオリジナル曲やバイアードの曲を取り上げている。このように、アルバムによって編成を変えているのは、多分、アーヴィンのプレイの性格に起因するのではないかと思う。アーヴィンのプレイは、周囲のプレイヤーと強調したり触発し合ったりしてプレイを作り上げていくインタープレイのタイプではなくて、自身の内側から湧き上がってくるものに振り回されるように、先へ先へと、どんどん吹いていってしまう、ゴーイング・マイ・ウェイのタイプと言える。極端に言うと、アーヴィン本人がどんどん吹いてしまうのを、他のプレイヤーが何とかついていくという形になるのではないか。その場合、同じメンバーといつもプレイしていてアンサンブルの質が高くなりプレイにフィードバックするというのではなくて、演奏がマンネリ化してしまう危険の方が高くなってしまう。ゴーイング・マイ・ウェイで独り先へ行ってしまうアーヴィンにたいして、共演のメンバーを変えることによって、伴奏に変化をつけてヴァラエティを与える、というのがブック・シリーズで行われたのではないか。

この『Blues Book』で、バックにいるリズム・セクションは、他の2作に比べて手堅くシンプルなパッキングをしている。むしろ単調といっていいかもしれない。そこで、トランペットというフロントのもう一つの色を付けることで色彩感をだそうとしたのか。演奏している曲はアーヴィンのオリジナル曲ばかりだけれど、曲としては、イマイチでそれ自体の魅力に欠ける。むしろ、アーヴィンが思う通りにサックスを吹いていくための材料としての意味合いのものだろう。演奏も、時折、トランペットやピアノのソロも入るけれど、アーヴィンのソロが中心で、それぞれが順番にソロを取って、それぞれのソロに関連性は薄い。だから、このアルバムはアーヴィンのソロを聴くということが徹底された作品として聴く者だと思う。ここに収められた、個々の曲がどうだ、というのではなくて、アーヴィンのプレイを聴くかどうか、といのが、このアルバムであると思う。

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コメント

こんばんは。。

詳しくはないですが、私もジャズ大好きです(^^)
秋の夜長に。。。

いいですね〜(^^)

藤子さん、コメントありがとうございました。
秋の夜長、しっとりと・・・というとこでしょうか。
ところが、私は本性がガキなのでしょうか、さわがしいのが好きなのです。
あんまり、夜中にブンチャカやって騒ぐと叱られそうなやつです。

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