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2015年12月 4日 (金)

文語体は分かりにくい?

数年前、商法が大改正になって、会社編が会社法として独立した新たな法律となった。明治以来の漢文調のカタカナまじりの文章から、現代語に表現が一新した。読みやすくなったということだけれど、私には、かえってわかりにくくなったと言える。というのも、商法にしろ、民法(親族法以外)にしろ、刑法にしろ、明治時代の近代化政策のなかで、お雇い外国人の監修というか、原案を外国人につくらせて、ドイツ語なんかの外国語を日本語に直訳のように訳した。その際に、元武士の官僚の人たちの教養と身に着いていた漢文の文体で条文を作った、ということなのだろう。その漢文の構造は、主語があって動詞とで文章をつくるという、実に英語やドイツ語と構造はよく似ていたものだった。だから、論理的な分析は、現代語の口語体の日本語の述語主体の文章にふにゃふにゃして構造的でない文章よりも、機械的にできてしまう。実際、条文が求めている要件を確認する際に、現代語は新しい会社法では、条文を読み込んで意味を追いかけていかなければならないけれど、旧商法の漢文調の文語体では、構造上、動詞に続く位置に列記された数語を機械的にピックアップできてしまう。どちらが労力を要しないかというと、圧倒的に旧法なのだ、と思っている。

最近、企業の情報開示について、英文での開示を企業に求めるケースが出てきている。慥かに、英文に翻訳するのは専門的な文章で、誤解を招くと虚偽表示に見なされてしまうリスクはあるので、労力とコストが大きいので、外国人株主がたくさんいるとか、海外で株式を上場している等の事情がなければ、コストや労力に見合わない。だけれど、英文に置き換えることを前提に開示の文章を作っていくと、曖昧さのない、論理的にカッチリした文章を作らなくてはならなくなる。また、そのために曖昧な状況認識では文章を作れなくなる。作る側が真摯にならざるを得ない。そうも考えられると思うのだけれど。

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