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2016年3月 5日 (土)

ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2015(4)

 ジョージ・パウロ・レマン、アレックス・ベーリングとバーナード・ヒースとの我々とのは、ハインツのパートナーシップは、昨年クラフトを買収したことによって倍以上になりました。この取引の前に、我々は42億5,000万ドルでハインツのおよそ53%を所有していました。今、我々は98億ドルでクラフトハインツの株式を3億2,540万株(およそ27%)所有しています。新しい会社は、年商270億ドルとなり、オスカーメイヤーのホットドックにハインツからはケチャップをクラフトからはマスタードを供給することができることになります。これにコークを加えると、私の大好きな食事を愉しむことができます(我々は株主総会でオスカー・メイヤー・ウィーンモービルを招待しますから、是非お子さんを連れてきてください)。


Hinz_2 我々はクラフトハインツ株を売却しませんでしたが、「GAAP」(一般会計原則)によれば、合併終了後の投資に68億ドルの評価を計上しなければなりません。つまり、我々がクラフトハインツを所有することによって、我々の貸借対照表に我々のコストを数十億ドル上回り、市場価格を数十億ドル下回る価値を計上しなければならないことで、会計士だけが好む結果です。

バークシャーも毎年720百万ドルの支払われるクラフトハインツの優先株を所有し、貸借対照表に77億ドル計上しています。その保有により、ほぼ間違いなく優先株の条件で示される最も早い予定である6月に83億2,000万ドルの償還を受けることになるでしょう。これはクラフトハインツにとってはよい知らせですが、バークシャーには悪い知らせです。

ジョージ・パウロと彼の同僚は、よいパートナーとは言えませんでした。我々は、基本的なニーズと欲求を充たす大企業を買収し、構築し、所有する情熱を共有しています。しかし、我々は、このゴールを追求する際に、異なる経路をたどります。

かれらのやり方は、それはとても成功したものですが、多額の不要な経費を省く機会を提供する会社を買収し、その後迅速に動いて仕事を成し遂げるというものです。彼らの行動は生産性を高める効果があり、それは、240年にわたるアメリカの経済成長の非常に重要な要素だったものです。限られた労働の範囲内で欲しい商品とサービスに費やす分を抑えるということ、それは、生産性向上の基準ですが、経済は必然的に停滞してしまいます。アメリカの企業の多くで、本当の意味での生産性の大きな向上は可能で、事実、ジョージ・パウロと彼の同僚にチャンスを提供しているのです。

バークシャーでは、我々も効率を求め、官僚主義を嫌悪しています。しかし、ゴールを達成するために、我々は単に肥大化することは避けて、PCCのようなコスト意識と有能なマネージャーにより長期的に運営されている企業を買うという方法を続けています。買収した後の我々の役割は、その会社のCEOが同じ志をもった後継者が自身との仕事から生まれる経営の成果と喜びを最大にできる環境をつくることです。(この不介入のスタイルによって、私はチャーリー・マンガーの考え方に従っています。「惨めな一生を保証されたいのなら、自身の態度を変えるつもりの人と結婚することだ」)

我々は、本当に聞いたことがないような、バークシャーを分割してしまうような極端な仕事をやり続けます。しかし、我々は、また、彼のグループによるティムホートンズの買収のように我々の提携は、時には、資金面でのものに限られます。しかしながら、我々の協定は永続的な資産パートナーとして、場合によっては取引の際の資金調達に貢献するような、連携していくことになっています。ジョージ・パウロとのパートナーシップは、そのどちらかなるとして、機会を探しています。我々は、また、時には、バークシャーでうまく行ったときのような、他のパートナーと組むかもしれません。

しかし、バークシャーは友好的な買収をするパートナーとだけ組みます。たしかに、特定の敵対的買収は正当化されるでしょう。一部のマネージャーは自分達が株主のために働いていることを忘れています。他方では、どうしようもないマネージャーもいます。これらは、取締役が問題を分かっていないか、あるいは、単に必要とされる変化を嫌っているか、どちらかです。これは、新しい経営者が必要な時です。しかし、我々は他の人のために、このような機会を残しています。バークシャーで我々は歓迎してくれるところにしか行きません。

 

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