リバプール美術館蔵 英国の夢 ラファエル前派展(9)~Ⅲ.戸外の情景
Ⅲ.戸外の情景
このコーナーについては、展示の意図がどうであれ、点数も少なく、あっという間だったので、私はインテルメッツォとして、それほど注意せずに、さっとやり過ごしたというのが正直なところです。
ウィリアム・ホルマン・ハントの「イタリア人の子供(藁を編むトスカーナの少女)」という作品です。前のコーナーで見てきたキレイな女性像と比べると少女が見る者に迫ってくるところが異質に感じられます。少女を描くのでもレイトンの「書見台での学習」のような作品のキレイさに比べれば、違いは明瞭です。背景とのバランスとが取れていないし、中心の少女はいいとして、それ以外のところの描き込みはあきらかに落ちています。この作品にような、画面が“うるさい”作品は私の好みではないのですが、それでも作品の前に引き止める力がある作品であると思います。
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