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2017年2月

2017年2月28日 (火)

ウォーレン・バフェット「株主への手紙」2016(1)

 先日、バークシャ・ハサウェイのホームページに、ウェーレン・バフェットの「株主への手紙」の2016年版が掲載されました。
これから、その全文を日本語にして、ここで掲載していきたいと思います。ただし、下手な訳、というよりも直訳に近いだろうから、読みにくいと思われた人は、原文を当たってみてください。
 下のURLにあります。
 それでは、少しずつ訳していきたいと思います。このような拙い翻訳を始めて7年目となりますが、以前は全部終わったところでまとめてアップしていましたが、数年前から、ある程度進んだところで、その都度アップするようにしました。そのため、仕事の都合や翻訳のペースによってアップの時期が一定しませんが、我慢してお付き合いください。それでは、始めて行きたいと思います。
バークシャ・ハサウェイの株主の皆様
 2016年のバークシャーは株主価値をトータルで275億ドル増やすことができました。我が社のクラスAとクラスBの株式の1株あたり帳簿価格は両方とも10.7%増加しました。現在の経営陣が経営を引き継いでから52年の間に、帳簿価格は19ドルから172,108ドルに成長させました。これは年間複利で19%に当たります。
 この期間の前半では、バークシャーの自己資本は、事業の本質的な価値を実際に計算した数字とほとんど等しいものでした。バークシャーの資産は主として、その現在の市場価格(売却される場合に発生する税額を控除したもの)に連動して継続的に再計算される有価証券だったからです。帳簿価格の計算に関係する大部分の資産は、ウォール街の言葉でいう「マーケット・トゥ・マーケット*」であったのです。
 *各種金融商品の取引において、現在保有している資産(ポジション)を実際の市場価格(市場レート)で計算し、時価で評価し直す(現在価値に引き直す)ことをいう。
 しかし、1990年代はじめまでに、我々の置く重点は、貸借対照表上の関連数値を減少させ、主として企業を所有し運営することにシフトしました。これは、当社が支配する会社に適用される会計規則(通称「GAAP」)が、有価証券の評価に使用される会計規則と重要な点で異なるために発生しました。 具体的には、当社が所有する事業の会計処理は、「値下がり株」の帳簿価額が、その不履行が明らかになった時点で減額されることを要求している。 逆に、「値上がり株」は決して上方評価されません
 我々にはその両方についての経験があります。結婚における場合がそうであるように、事業買収は、しばしば“I do’s”(結婚式での宣誓の言葉)と言った後に驚きをもたらします。私はいくつかの愚かな買収をし、これらの会社の経営権を得るために支払った総額を失い、バークシャーの帳簿価格を減少させてしまいました。また、我々は、幾つかでは、少ないけれど非常に大きな勝者となりました。しかし、それについてびた一文なりとも計上していません。
 時間が経つにつれて、この非対称の会計処理はバークシャーの本質的な価値と帳簿価格とのギャップを実質的に拡大しました。それについては、我々も承知しています。今日、巨大で成長している“勝利”による帳簿外の収益はバークシャーの本質的な価値が帳簿価格を大きく超えることを明らかにします。この超過分は、当社の損害保険事業において本当に巨大であり、他の多くの事業においても重要です。
我々の所有しているビジネスの帳簿外の価値が増加しているということは、52年間にわたりバークシャーの時価総額がなぜ、帳簿価格を上回るほど増大しているかの理由を明らかにしてくれます。

2017年2月16日 (木)

IRの腕の見せどころ、あるいは存在価値?

 こんなブログを見た。
 この会社に酷似した会社を知っている。
 B to B の機械メーカーで、独自の技術をもつ特殊な装置を扱うことから堅実な経営を続けてきた。一昨年、新社長が就任し、経営陣の世代交代が進み、ここで紹介されている会社と同じように
 ◇経営陣の報酬制度の変更 (固定報酬のみだったのが、一部について業績連動報酬を導入)
 ◇監査等委員会設置会社への移行
 ◇外部人材・若手人材の積極的な登用
 ◇コーポレートガバナンスポリシーの明示(ジャスダックでは義務ではないので、自発的)
 これらは氷山の一角で、水面下ではこのようなことが矢継ぎ早にでてくることが可能になるような体制の根本的な変化が起きている。
 そういうことがIRが伝えきれていないのは、たいへん寂しいことだ。多分、それは「別にそんなにアピールすることではないでしょ」ということではなくて、IR担当者は、その会社で何が起こっているかを把握できていない、その意味が分かっていないのだろうと思う。こういうとき、IRは投資家や市場に伝えることも重要なのだけれど、それと同じくらい、今、この会社で起こっていることの意味を明確に言語化し、定義づけること、それを経営陣に市場の視点としてフィードバックし、おそらくこの会社の社内で、分かっていない従業員が大半のはずだから、そこにメッセージをおくって認識を促すサポートをすることが重要なのだと思う。それは、IR担当者の腕の見せ所などではなく、IRという業務の存在意味を問われていると思う。
 また、10年近く金庫株として保有してきた自己株の消却を決めたということは、それまで漠然と将来に備えてと金庫株で保有していたのは、実はどうするか方針が定まっていないから、とりあえず保有していたはずで、それを敢えて消却することにしたということは、方針が定まったか、あるいは漠然としていた方針が絞られたということだ。多分、その会社のIR担当者は自己株消却の決定という事実しか見ていないと思われる。それで、慧眼の投資家とミーティングをすれば馬鹿にされてしまうだけのことで、折角、経営陣がリスクをとって挑戦的であるのに、それが伝わらないと見られてしまうのは、寂しい。多分、当事者であるIR担当者は、そのことを指摘しても、何を言われているのか意味が分からないのだろうと思う。

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