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2017年4月 2日 (日)

瑛九1935→1937─闇の中で「レアル」をさがす(1)

2016年11月23日(水) 東京国立近代美術館
Eikyupos  海外出張が終わって、帰国した日。早朝にホテルをチェック・アウトして、朝一番の便で向こうの空港を飛び立って、早起きと仕事が終わった疲れで、羽田空港に着いて、真っ直ぐに帰る気がしなくなった。今日は勤労感謝の日、ちょうど、かねてから行きたいと思っていた瑛九の展示を近代美術館で行なっていたのを思い出した。羽田空港から京浜急行、途中で地下鉄に乗り換えて竹橋から近代美術館へ。休日で雨模様の天気のせいだろうか、ちょうど大きな企画展が終わった直後で常設展しかやっていないせいか、美術館の人影はまばら、最初は休館かと思って、少し驚いた。この瑛九の展示は常設展の会場の一角のギャラリーで、こじんまりとやっていた。静かな、落ち着いた展示でした。しかし、疲れていたのだろうか、コインロッカーに荷物を入れて鍵をかけてこなかったことを思い出してしまった。何たることか。そのことを思い出してしまうと、落ち着いて作品を見ていられなくなった。入場券で入っているため、ロッカーに戻るには会場を出なければならない。仕方ないと、もっと見ていたかったが、荷物が心配になったので、後ろ髪を引かれる思いでロッカーに引き返した。幸い荷物は無事だったが。
 瑛九という画家は、一般に馴染みが薄いと思います。私は水玉を用いた抽象的な作品が大好きなのですが、展覧会チラシが、瑛九の紹介と展覧会の趣旨を紹介しているので引用します。
 “瑛九(本名:杉田秀夫、1911~1960)は、1936年にフォト・デッサン集『眠りの理由』で鮮烈なデビューを飾り、その後さまざまな技法を駆使しながら独自のイメージを探究した画家です。フォト・デザインとは、印画紙の上に針金や網など具体的な物体や、さまざまなかたちに切り抜いた紙などを置いて感光させ、イメージを定着させる技法ですが、この制作のためには、暗室の中で作業しなければなりません。また瑛九は、1937年に結成された自由美術家協会の第1回展に「レアル」と題した一連のコラージュを発表しますが、これらは、闇の中に得体の知れない物体が浮かぶイメージの作品でした。このたびの展覧会名「闇の中で「レアル」をさがす」は、こうした作品の性格に由来していますが、それだけでありません。彼は、簡単に、言葉では言い表せない本当の「レアル=現実」のありかを求めて、理性の光の届かない、無意識の闇の底にまで降りていこうとしました。彼の視線を追体験することで、私たちもまた「レアル」なものに対する感覚を研ぎ澄ませることができるはずです。”
Eikyusakuhin  展覧会のあいさつとしては、攻撃的な方ではないかと思います。しかし、私の個人的な感じ方かもしれませんが、瑛九の作品には、抽象的な作品で最終的には見る者の想像力に任せることになるのですが、旗幟を鮮明にしているところがあるように、決して強い訴えかけをして見る者の想像力を縛ることはしないのですが、感じられるのです。
 小さなスペースでフォト・デザインというのはスケッチと同じようなサイズだったので、油絵の大作が並ぶ様相ではなくて、展示は地味な印象でした。
展示は以下のような章立てでしたが、規模の小さな展覧会だったので、この章立てにこだわることなく、感想を述べて行きたいと思います。
 ⅰ.1935「瑛九」以前の杉田秀夫
 ⅱ.1936杉田秀夫が「瑛九」となるとき─『眠りの理由』前後
 ⅲ.ほんとうの「レアル」をもとめて─第1回自由美術家協会展への出品前後
 エピローグ.その後の瑛九と山田光春

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