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2017年6月 1日 (木)

オルセーのナビ派展「美の預言者たち─ささやきとざわめき」(6)~5.子ども時代

Vallootnball  ヴァロットンの「ボール」は、数年前のヴァロットン展以来2度目でした。私は、あまり、画面の深読みをしない人なのですが、解説で説明されているような何重にも張り巡らされたという伏線がなくて、一見牧歌的な画面が、一筋縄ではいかない雰囲気があるのは分かります。ヴァロットンという人の悪意ともいうべき、屈折した作為というのは、他の展示されているナビ派の画家たちとは一線を画していて、それが、ヴァロットンという画家の特徴を際立たれていました。
 これに対して、モーリス・ドニの「メルリオ一家」という作品です。これも上手い作品であると思います。しかし、ヴァロットンにあるような作為的な仕掛けはなくて、視覚的な楽しさに溢れています。背景をグリーンの色調で、その淡い明るさを様々な段階の濃淡で描き分ける、その色遣いの巧みさ。そして、草や葉を点描のように描いて、その点の大きさや並べ方、密度の使い分けで画面にリズムを作り出している、まるで音楽が聞こえてくるような様子。これに対して、人物の中心は3人の子どもたちで、背景の淡いグリーンに対して淡いブルーの衣装を着ていて、グリーンとブルーの対照でもない、同系列でもないが、落ち着いて、静かな印象をつくりだしていて、子供たちのきているものがシマの柄になっていて、その身体のポーズに合わせて波打つように屈曲しているのが、背景の点描とは別のリズムを作り出し、それは他方で母親と子供たちの金髪の髪の毛のウェーブ(波)と呼応しています。Nabisdoni5

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