アドルフ・ヴェネフリ展 二萬五千頁の王国(6)~第6章 ブロート・クンスト

今まで書いてきたように、線によって構成された宇宙、世界という見方で接すると、コラージュは、そこから後退しているように見えました。画面全体として線の稠密さが薄れてきたと思います。その分、この後の展示作品は親しみ易いかもしれません。私の好みとしては、最初に展示されていた初期のものがもっとも稠密で、文様とも抽象画とも挿絵のどれでもあって、どれでもない作品の方が好きです。
全体としてみていくと、ヴェルフリの作品はユニークな現代アートのひとつとして見てもいいのではないかと思います。彼の作品を、殊更に、アウトサイダー・アートとかアールブリュッケといって特別扱いをする必要はないと思います。
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