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2017年11月17日 (金)

生誕140年 吉田博展 山と水の風景(7)

第6章 戦中と戦後:1938~1950

Yoshidafighter このコーナーは、画家の回顧展で生涯を示すので、作品も残っているので、展示しているということでしょうか。明らかに、山岳でも建築物でもないという題材のためなのか、年齢的な限界によって制作意欲が衰えたからなのか、あきらかに、画家本人の愛がない作品として、今までの作品をみてきた身としては、残念な作品が並んでいました。

例えば「空中戦闘」という作品。吉田には珍しい油彩の大作です。しかし、動くものを描くのは得意でないとはいえ、正面の飛行機の主翼が左右でチグハグなのは、形をうつすことに没頭してきた画家としては信じられないようなプロポーションの歪みです。他の飛行機の描き方についても、飛行機になっていません。形の意味が不可解で不器用に形をなぞっていて、彼にしては無様として言えません。

「精錬」という作品では、手前の人物が生きていないのは、いつものことですが、奥の炉から溶けた鉄が流れてくる炉や製鉄所の設備の描き方が、構築物の形として歪みがあります。そこに、出来栄えに妥協したのか、建築物のようなパターンを外れたものをもはや描く腕が落ちてしまったのか分かりません。

吉田の真骨頂としては第3章と第4章の風景の形をかっちりと描いた作品にあるのではないかと思います。

 

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