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2017年11月21日 (火)

アウグスティヌス――「心」の哲学者

「アウグスティヌス――「心」の哲学者」を読んだ。

アウグスティヌスは、ヨーロッパの思想史では古代と中世の狭間にいて、その橋渡し、あるいは画す存在という評判ではないか。彼の伝記を心の哲学者という視点で記述していく。この人の「告白」のエピソード、例えば梨を盗んだことを殊更に告白したり、マスターベーションに耽ったことを露悪的に暴露したりして、ある意味で道徳オタクみたいな病気の入ったところがある。それを心の哲学というのは、ありだとは思うが、アウグスティヌスが狂信的なほど倫理にのめり込んでいったのには、その思想か人となりに何らかの理由があったのではないか、そういうのを期待していたのだが、それはデフォルトとして、つまり、真摯な善の追究者としてスタートしていた。かつて下村寅太郎がアッシジの聖フランチェスコを「小さき花」の純真な子供のような人というイメージと裏腹になっている峻厳な修行者である側面を焙り出して見せたようなものを期待していたのだが、まあ、そのようなことを求める私自身の性格の捻じ曲がったところあるからかもしれない。

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