ウォーレン・バフェットの「株主への手紙」2017(2)~買収(1)
バークシャーの価値を高めていくのは次の4つの柱です。(1)大規模な単独の買収、(2)すでに所有している事業に適したボルトオン買収、(3)多くの様々な事業における自力の売上高の伸びとマージンの改善 (4)当社の巨額の株式および債券ポートフォリオの投資収益。ここでは2017年の我々の買収事業について報告いたします。
我々が新たな独立した事業を探してく際に求めている主要な資質は永続的な競争力です。具体的には、有能で優秀な経営、ビジネスの運営に必要な正味有形資産の良いリターン、魅力的なリターンで内部成長する機会、 最後に、賢明な購入価格などです。
最後の要件は2017年に調査したすべての取引に対して事実上の障壁となりました。まともなビジネスの価格は過去最高を記録しました。実際、価格は楽観的な購入者の大群とほとんど無関係に見えました。
なぜ、そんなにも買収に熱狂するのでしょうか。一つにはCEOの仕事が“意欲的な”選択するタイプからです。ウォール街のアナリストや取締役はCEOに可能な買収を検討する銘柄を強く勧めたら、それはノーマルな性生活を持つように熟女の恋人に勧めるようなものです。
CEOが取引を渇望するならば、彼は購入を正当化する予測に不足ことはないでしょう。部下は応援し、一般的に企業規模の増大による支配領域や報酬水準が増えることを期待するでしょう。投資銀行は莫大な手数料を期待して拍手を送るでしょう(髪の毛をカットするか否かを理髪店にきくようなものです)。もし標的とする会社のこれまでの事業成績が買収の目安に達していないのであれば、大きな“相乗効果”を期待することになるのです。計算書は決して買収を断念させるものにはならないのです。
2017年のかなりの低金利で借入を調達できる事態は企業買収をさらに煽ることとなりました。結局のところ、高くつく買収でさえ、借り入れによって調達した資金で行われるのであれば、1株当たりの利益を押し上げることになりました。対照的に、バークシャーでは、我々はすべて資本コストを基準にして買収を評価します。我々が全体的に負債を抱えることをあまり好まないこと、我々の借入の大部分を個々の事業に割り当てることは普通は誤りであることを知っているからです(クレイトンの貸出ポートフォリオに特化した債務、 当社の規制されている公益事業における固定資産コミットメントの借り入れは別にして)。我々は、また、相乗効果の要素を探したり、見つけだそうとはしません。
我々はレバレッジを好きでないことは、長年にわたって我々の収益力を弱めてきました。しかし、チャーリーと私はよく眠ることができます。二人とも、皆さんが必要しないものを手にいれるために、持っていたり、欲しがっているものをリスクにさらすことは非常識なことと信じています。我々は私達を信頼した少しの友人と親族から出資を受けて投資関係の共同会社を経営した50年前から、このことを明らかに掲げてきました。
最近、我々の買収は活発ではありませんか、チャーリーも私も、時々、バークシャーには非常に大きな買収の機会があると信じています。その間、我々はシンプルなガイドラインを守っています。他の人が事業を管理することに慎重になければないほど、我々は自分たちのそれについてより慎重でなければならない。
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我々は、昨年、独立系のパイロット・フライングJ(以下「PFJ」といいます)に38.6%のパートナーシップ持分を取得することができました。年間約200億ドルの売上規模で国内の主要な旅行センターを運営している会社です。
PFJはハスラム家が創業以来経営にあたってきました。“ビッグ・ジム”ハスラムが60年前にガソリンスタンド始めました。今、その息子ジミーは北アメリカ全土の750ヶ所で27000人の仲間を抱えています。バークシャーは2023年に80%までPFJのパートナーシップを増加させることを合意しています。ハスラム家のメンバーは残りの20%を所有することになっています。バークシャーは彼らのパートナーであることを、たいへんうれしく思います。
州を越えてのドライブの際にはお立ち寄り下さい。PFJはディーゼル燃料もガソリンも売っています、食物はいいです。長い一日だったら、私たちの物件は5,200のシャワーがあることを覚えておいてください。
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