イギリス風景画の巨匠 ターナー 風景の詩(2)~第1章 地誌的風景画

「マームズベリー修道院」という17歳の水彩画ですが、慥かに上手いのだろうと思います。しかも、19世紀のロマン主義の廃墟趣味が入っていて、ピクチュアレスクな演出もある。これは受けるだろうなあ、と思います。


「ソマーヒル、トンブリッジ」という作品は、この展示コーナーでも最大の作品のひとつですが、上述のパターンの変形で、両側から真ん中にへこんでいくのと反対に、両側からまんなかに凸っていくという逆パターンなこと以外は、パターンとおりです。手前の池の水面の透明な水の感じなどは、巧いひとだなあという印象がとても強いですね。
全体として、このコーナーの作品をみていると、たしかに上手いし、人々に受け容れられて
評価されているのは分かります。しかし、このために入場料を払って、わざわざ出かけてまでも見たいと思うかどうか、そういう作品になっているのか、そういう作品、と私には思えます。

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