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2019年1月23日 (水)

決算説明会見学記─誰よりも先にピンチに気付く?

 懇意にしているアナリストの厚意で、電子部品メーカーND社の第3四半期決算説明会に行ってきました。先週、「これまで経験したことのない落ち込み」とずっと拡大成長を続けていた同社が業績予想の下方修正を発表したのは、一般ニュースでも報じられました。説明会場は、いつもと同じ場所ながら、椅子を一列増やして出席者の増加に対応し、名物経営者のN会長以下の経営陣がひな壇のようにスクリーンの前に並んで、入場の際には一斉にカメラのフラッシュが集まる、という普段の説明会とは全く異なった雰囲気。そして、始まったら最初はN会長のあいさつ?だと?で、N会長いわく、今まで私のワンマンショーでやってきたが、今日はやりません、と。それで、資料の説明など一切なく、読めば分かります。社長に就任した吉本さんが少しだけ説明。配布資料の充実はいつも通りなのだが、心なしかボリュームは少なく見える。で、ノッケから質疑応答。そこからは、いつもの会長のワンマンショーにもどったので、落ち着いた。
 おそらく、会長のワンマン体制の、その後を意識しているところを見せているのかもしれません。会長、社長とCFOの集団体制ということなのでしょうか。質疑応答で、他の2人に発言させることを意識しているみたいですが、質問するアナリストたちは、Nさんを求めてしまう。本人も前に出たい、と、結構N会長自身の、その後に向けて自己変革を痛感していて、それが本人の思うように進んでいない印象でした。事業構成が変化してパソコンのファン・モーターのような需要が著しく変化する製品の場合、相場師のような先を読む勘のようなもので生産ラインをマネジメントしていたのは、まさにN会長の独壇場だったはずで、それが自動車の運転制御の部品となると安定して受注を長期のスパンで確保できる。そこでは勘の出る幕はなかった。つい最近までのND社がそうでした。それが、直近の先行きが一気に不安定になって、勘の出番がでてきたように見える。変革の揺れ戻しです。これはその印象から受けた妄想かもしれませんが。この会社はリーマンショックの際にも、日本で影響はないと安心していたときに逸早く非常事態宣言をして、WPRというプロジェクトで事業ポートフォリオを根本的に組み替える大変革をして、その後他社がもたつくのを尻目に一気にシェアを奪取して大きく飛躍しました。今回も、他社に先駆けて厳しい状況を公表をして大規模な企業変革のチャンスとしているようですが、あわせて自己変革が進まない、N会長自身も、その波に乗って、自らの尻を叩こうとしているように見えました。

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