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2020年1月 5日 (日)

中林忠良銅版画展(2)~A.はじめの一歩1960~1966

Nakabayashine  中林が版画と出会った頃の作品、いわば習作期になるのでしょうか、「根」という1962年の作品。銅版画を始めたばかりで、何をどうして良いのかわからない中、試行錯誤をしながら作ったという作品ではないかと思います。何かを描くとか、意図がある前に、銅板を傷つけたり、腐蝕させたりしているうちにできてしまった。そんな印象の作品です。滲むようなボカシの効果で幻想画っぽい画面になっている。展示されている、後の作品にイメージで通じるところがあると思います。主催者あいさつで紹介されている芸大の版画の集中講義の講師は駒井哲郎だったそうですが、駒井の作品とは全く傾向が違っていて、この作品では偶然性というのか、行き当たりばったりで、出来上がってしまった、結果オーライのような感じがします。
Nakabayashiletter  「磯からの便りⅡ」という1966年の作品。これも銅板の上に線を縦横無尽に引いたり、円を描いたりしているうちに、網とか貝とかに見えてきたという印象。「根」が滲みやボカシで形ができたようなのに対して、こちらは細い線の乱舞のように見えてきます。駒井哲郎のような頭の中にイメージができていて、それを作品に再現するというのではないですね。描きながら、作品が出来上がっていく。目的地のイメージよりも、その描くという作業をすることに重きを置いているような印象です。

 

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