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2020年9月30日 (水)

松崎之貞「吉本隆明はどうつくられたか」

11112_20200930222001  何年も前に読もうとしたが、途中で投げ出してしまった本。期間もあいて、こちらの気持ちも変わったかもしれないので、あらためて読んでみた。吉本思想はいかにして生まれ、形成されたかを、吉本本人が自己の精神形成を振り返った際の発言や叙述に則し、彼がどのような感性で思春期・青年期・壮年期を生きたのか、その延長として何を思想として結実させたのかを辿るという。たしかにそういう体裁になっているが、著者は、吉本の信奉者であることが明白で、吉本ファン向けにお喋りしているような記述になっている。私のような、吉本に距離をおいている者が斜に構えた姿勢で読むと、吉本という人は、今でいう中二病がなおらず、齢をとるとともに、それが頑迷になったような印象を受ける。吉本の「共同幻想論」にしろ「言語にとって美とは何か」にしろ、ユニークな主張がなされているのだけれど、それがどうしてという根拠については、「そういうものでしょ」とでもいっているように思えて、その主張の内容に共感できる人向けというところがあり、その根拠のヒントでもあるかと期待して読んだのだが、「そういうものだ」と納得する人向けに書かれているのが、この本だと思う。

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