パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命(7)~7.同時主義と オルフィスム─ロベール・ドローネーとソニア・ドローネー
「6.サロンにおけるキュビスム」はつまらなかったので割愛。だんだんブラックやピカソの尖がりが失われていきます。ドローネーは、キュビスムの新たな展開として「同時主義」「オルフィスム」と呼ばれる色彩を重視した抽象絵画を追求したといいます。ドロネーは、知覚の断片化に焦点を当て、色あせた色合いでのみ絵画を作成するキュビスムから、色の配置により、リズムの感覚が引き起こされ、色付きの平面が明るくカラフルな平面領域を加えたといいます。 「窓」という1912年の作品です。色のみが画像の構成を想定し、その色合いの対峙の唯一の効果によってリズムの感覚を引き起こします。色付きの平面が光沢のあるまたは厚い平らな領域に配置され、削り取られることで、このリズミカルな効果が得られます。色彩のコントラストだけで画面が作られているようで、カンディンスキーの抽象絵画と、どこが違うのかと思います。たしかに、並んで展示されているソニア・ドローネーの「バル・ビュリエ」という作品は、カンディンスキーの初期の「クリノリン・スカート」とよく似ています。
このあたりで、疲れてました。展示作品のせいもあり、テンションが落ちてきました。展示数は多いので、量に疲れたというのもあります。そういう量的ボリュームという点で、この展示は申し分ないです。このあとは、デュシャン、クプカ、シャガール、モディリアーニの作品が展示されていましたが、この人たちはキュビスム?と疑問に思いました。展示されている作品はキュビスム的には思えませんでした。言っちゃ悪いが、数合わせ?と思ったりしました。まあ、この人たちの作品は、キュビスムなど関係なく魅力的ですが。あまり個々の作品を集中して丁寧に見たわけではありませんが、それでも全体を通して2時間ほどかかりました。この年齢では、立ちっ放しで腰が痛くなりそうでした。
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