読売日本交響楽団 第694回名曲シリーズ演奏会
2026年7月21日(火)サントリー・ホール
梅雨明け直後の猛暑の日。今日は神谷町から歩く気がしないので、溜池山王駅からサントリーホールへ。それでも、少しの間の歩きでも、汗ダラダラ。
プログラムは次の通り、暑っ苦しい。
ヘンツェ:夢見るセバステイァン
ベーメ:トランペット協奏曲
トランペット マティアス・ヘフス
アンコール:ブラームスの間奏曲Op.118の2
R・シュトラウス:アルプス交響曲Op.64
指揮 セバスティアン・ヴァイグレ
前半のヘンツェの晩年の作品は日本初演とのこと。昔懐かしいゲンダイ音楽。大編成のオーケストラで、打楽器なんかがステージからあふれるほど。15分ほどの曲で、不協和音の不安定で暗い感じの部分とオーケストラが咆哮する大音量の部分が交互にくる。響きによる圧倒をねらっているのか、とにかくかき鳴らしている。オーケストラがトレーニングしているみたい。15分で終わったから、まあ、いいか。
2曲目がトランペット協奏曲。ロマン派のピアノ協奏曲やバイオリン協奏曲をトランペットでもやってみようという感じの曲。独奏者のトランペットは巧い人だろうと思う。頑張って吹いていた。朗々と高らかに鳴らす、というより、細かなパッセージを流麗に演奏するというのは、一般のトランペットの演奏のイメージを崩すものだったかもしれない。バイオリンが、ヴィルトーゾ風に細かな技巧を流麗にひけらかすのに似ている。でも、それだけかな・・・。トランペットという楽器はロマン派的な情緒的な細かなニュアンスの表現に向いていないということが、却ってよく分かる。そして、曲そのものに魅力あるかな?たんにもの珍しいという、それだけのように思った。
後半は、R・シュトラウスのアルプス交響曲。交響曲というタイトルですが、交響曲の4楽章形式とか、ソナタ形式といった形式にはなっていません。交響詩です。とはいえ、ティルオイゲンシュピーゲルの愉快ないたずらとか、英雄の生涯といった曲の、ちょこまかしているというか、こまっしゃくれた、といいたくなるようなオーケストラが動き回るようなフレーズが、私には、どうも苦手で、落ち着かないのですが、この曲は、そういうところが少ないので、この人にしては聞きやすい曲といえます。「ヤッホー」とでも聞こえてきそうな2音をモチーフにして、各楽器で持ち回りにして鳴らしまわるような響きで、しかし、ソナタ形式のように展開されるのでも、フーガのように各声部で関係をつくって音楽を構築するのでもなく、いろんな楽器から、そのフレーズが聞こえてきてカラフルだねえ、という曲です。今回の演奏は、そのモチーフを歌わせたり、楽器間での掛け合いをして、有機的に、つまり情緒的に聞かせる、というよりは、はっきりとフレーズを聞かせることに主眼を置いているようで、それだけに劇的なところは後退して、すこし淡白な印象ですが、その反面、響きの多彩さが前面に出る。それだけに、威勢よく鳴らすという、このオーケストラの性格には適した演奏だったと思います。かつてのソ連のオーケストラを聞いているみたいな、音の響きの厚みと圧倒的なボリューム。R・シュトラウスには、このような表層的なボリューム重視の演奏が似合っていると思う。











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